アショア代替策 イージス艦
2隻導入で5000億円以上

新型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」の代替策をめぐり、新型のイージス艦を2隻導入する場合、4800億円から5000億円以上の費用がかかるという試算がまとまりました。

配備を断念した「イージス・アショア」の代替策について、防衛省は海上に配備する方向で検討を進めていて、技術的な実現性などを確認するため民間に委託して調査を行い、その中間報告がまとまりました。

それによりますと、新型のイージス艦を導入する案や民間の船を活用する案、それに「リグ」と呼ばれる油田の掘削に使う装置のような構造物を海上に設ける案など、4つのケース別に費用や防御性能、整備に必要な期間などを試算しています。

当初の計画だった「イージス・アショア」を2基整備した場合、およそ4000億円とされた費用は、イージス艦2隻を導入する場合、4800億円から5000億円以上、民間の船を活用する場合、3800億円から4000億円以上、「リグ」を活用する2つのケースでは、4200億円から5600億円以上かかるとしています。

一方、防御性能や機動性はイージス艦が最も優れ、整備に必要な期間はいずれも「イージス・アショア」と同じ5年ほどとしています。

政府内では、代替策についてイージス艦を増やすことを軸に検討を進めるべきだとする声が強まっていて、防衛省は、25日開かれる与党の会合でこの内容を説明したうえで検討を急ぐことにしています。