連合傘下「自動車総連」
一部に与党と連携の動き

連合傘下の産業別労働組合「自動車総連」の一部に、産業政策をめぐり、与党議員とも連携を図る動きがあり、連合の支援を受ける立憲民主党の党内からは、選挙への影響を懸念する声も出ています。

次の衆議院選挙に向けて、連合は、選挙区では、立憲民主党、国民民主党の双方を、比例代表では、原則、立憲民主党を支援する方針を先月決めました。

こうした中、傘下の「自動車総連」に加盟する労働組合のうち、トヨタグループの労働組合で作る「全トヨタ労働組合連合会」が、自民・公明両党の議員も加えて研究開発や税制などの産業政策に関する協議の場を設けられないか検討を進めていることがわかりました。全トヨタ労連は、「自動車総連」の中核的な労働組合で、組合員の4割強を占めています。

与党議員とも連携を図ることについて、全トヨタ労連は、現状のままでは、業界の変化の速度に政策実現が追いつかず、党派を超えた活動が必要だとしていて、選挙と直接結び付けるわけではないとしています。

こうした動きに対し、連合内では、「超党派の協議は、よくあることだ」と冷静に受け止める声がある一方、ほかの組合にも広がることに警戒する見方が出ているほか、連合の支援を受ける立憲民主党の党内からも、「支援組織の票が崩されかねない」と、選挙への影響を懸念する声も出ています。