就職氷河期世代支援で採用
市職員に辞令交付 仙北

30代半ばから40代半ばのいわゆる「就職氷河期世代」を支援しようと、秋田県仙北市は、正規の職員として新たに男女10人を採用し、2日、辞令を交付しました。

辞令が交付されたのは、秋田県仙北市の正規職員として採用された36歳から48歳までの男女10人で、2日は仙北市役所の田沢湖庁舎で交付式が行われました。

式では門脇光浩市長が辞令を渡した後「これまでの知識や経験を市民のために注ぎ込んでほしい」と激励しました。

30代半ばから40代半ばの人たちは、バブル経済が崩壊して求人が少ない時期に就職活動をしたことなどから「就職氷河期世代」といわれ、今も多くの人が非正規雇用で働くなどしています。

この「就職氷河期世代」の支援と人材の確保を目的に、仙北市ではことし5月から6月にかけて、この世代を対象に職員を募集し、応募した112人の中から10人を採用しました。

10人の中には社会福祉士や学芸員といった資格を持つ人もいて、社会人経験を生かすことができる部署に配属され、業務にあたるということです。

化学メーカーから転職した44歳の男性は「ずっと興味を持っていた行政職で働ける機会をもらえて本当にありがたい」と話していました。

新卒で中学校の非常勤講師を1年勤めたあと職を転々としたという36歳の女性は「辞令を受けて責任感がわいてきた。地域の人が暮らしやすい街づくりに貢献したい」と話していました。