要になった防衛装備品
初のオークション 防衛省

防衛省は不要になった防衛装備品のオークションを初めて行い、退役した練習艦の操だ輪など、合わせておよそ30品目を581万円余りで売却しました。

防衛費が今年度の当初予算で5兆3000億円余りと8年連続で増加し、財政状況が厳しい中、防衛省はみずから収入を確保する試みとして、不要になった防衛装備品のオークションを初めて行いました。

オークションは、東京 市ヶ谷にある防衛省本省の講堂で行われ、新型コロナウイルス対策として、参加人数を絞るため、抽せんで選ばれたおよそ180人が参加しました。

合わせておよそ30品目が出品され、3000円で入札が始まった陸上自衛隊の部隊のワッペンが20万円で落札されたほか、小型ヘリコプターに取り付けられていたプレートが32万円、退役した練習艦の操だ輪が52万円で落札されました。

防衛省によりますと、すべての品目の落札額は、合わせて581万円余りに上るということです。

今回のオークションの収入は全額、国庫に納められるということですが、防衛省は、隊員の処遇改善などに活用できないか検討したいとしています。

陸上自衛隊のワッペンを落札した52歳の男性は「落札した時には『やった』と思った。岩手県の出身で、東日本大震災の際に自衛隊にお世話になったので、活動の足しになればと思う」と話していました。

河野防衛相「隊員の環境改善などに役立てたい」

オークションを終えた後、河野防衛大臣は記者団に対し「参加した方から大変よい値段をつけてもらった。自衛隊の隊員の生活環境、勤務環境の改善などにしっかりと役立てることを財務省と相談ができればと思う。防衛省として、どのように売り上げを上げていくか検討を進めたい」と述べました。