没者遺骨鑑定センターを
設置 遺骨取り違え問題受け

戦没者の遺骨取り違え問題を受けて、厚生労働省は遺骨の科学的な鑑定などを専門的に行うセンターを新たに設置しました。

戦没者の遺骨収集事業をめぐっては、厚生労働省が日本人ではない遺骨を取り違えている疑いを把握しながら長年放置していた問題が明らかになり、ことし5月に再発防止策がまとめられています。

その柱として示されていた外部の専門家を登用した「戦没者遺骨鑑定センター」が厚生労働省内に16日、新たに設置されました。

センター長には、信州大学医学部法医学教室の浅村英樹教授が就任し、厚生労働省の職員など合わせておよそ20人の体制で、DNA鑑定など遺骨の科学的な鑑定を専門的に行うということです。

鑑定に当たっては、個人の特定について進めるだけでなく、DNAのグループを調べて日本人の可能性が高いかについても確認することにしています。

センターでは、このほか遺骨鑑定に関する最新の技術の研究やアメリカなど外国の鑑定機関との共同鑑定も進めるということです。

厚生労働省は、センターの運営を含めた遺骨収集事業が適切に行われているか、専門家による有識者会議のチェックを定期的に受けることにしています。