的年金の積立金運用
1~3月 過去最大の赤字

公的年金の積立金を運用しているGPIF=年金積立金管理運用独立行政法人は、ことし1月から3月の運用実績が過去最大の17兆7072億円の赤字となり、昨年度1年間でも8兆2831億円の赤字になったと発表しました。GPIFは「運用は長期的に行っており、累積では収益があることから年金給付には影響しない」としています。

公的年金の積立金を運用しているGPIFは3日、昨年度・2019度の運用実績を発表しました。

それによりますと、昨年度の第4四半期=ことし1月から3月の収益は、新型コロナウイルスの感染拡大による世界的な株安などの影響で17兆7072億円の赤字となり、収益率はマイナス10.71%でした。
赤字幅は過去最大となります。

市場運用の資産別にみますと、
▽国内株式がマイナス7.63%、
▽外国株式がマイナス21.88%と大きく落ち込んだほか、
▽国内債券がマイナス0.51%、
▽外国債券はプラス0.50%などとなりました。

昨年度は第1四半期から第3四半期までは黒字で推移してきましたが、第4四半期の大幅な赤字で年間でも8兆2831億円の赤字となり、収益率はマイナス5.20%となりました。
年間で赤字となったのは2015年度以来4年ぶりで、赤字幅はリーマンショック時の2008年度に次いで、過去2番目に大きくなりました。

2001年度に市場での運用を始めてからの累積の収益額は57兆5377億円、収益率はプラス2.58%となり、GPIFが運用する積立金の総額は、ことし3月末現在で150兆6332億円となりました。

宮園雅敬理事長は記者会見で、「短期的な動向に一喜一憂することはないが、感染拡大は続いており、推移を注意深く見ていきたい。運用は長期的な視点で行っており、累積では水準を大きく上回る収益があり、今回のマイナスが年金給付に影響を与えることはない」と述べました。