都内の書館 宣言解除の
時期見据え運営再開へ準備

新型コロナウイルスの感染拡大に伴う緊急事態宣言の解除や、東京都による休業要請の緩和の時期を見据え、都内の図書館では運営の再開に向けた準備を進めています。

都内の多くの図書館では、今月上旬、国が容認したことを受け運営の再開を検討しましたが、都が緊急事態措置を継続したことから、休館を延長したいきさつがあります。

その後、緊急事態宣言が解除された後に行う休業要請の緩和について、東京都が段階的に示した「ロードマップ」の骨格では、「ステップ1」として、博物館や美術館、それに図書館などを文化的で健康的な生活を維持するうえで必要性が高い施設と位置づけ、入場制限などを設けることを前提に施設を再開するとしています。

こうした中、東京 渋谷区は運営の再開を見据え、区内に10ある図書館で、感染防止策を急ピッチで進めています。

このうち、5万6000冊余りの蔵書がある富ヶ谷図書館では、窓口にビニールのシートを設けたり、消毒液を配備したほか、間隔を保つための動線を示すしるしを貼る予定だということです。

ただ、感染拡大を防ぐため、運営の再開後も、当面は、館内での本の閲覧は認めません。

インターネットなどを通じて借りたい本を予約してもらい、窓口で貸し出す対応を取ることにしています。

渋谷区立中央図書館の勝部弘樹館長は「政府の対応や東京都の方針、また渋谷区における感染の状況などを踏まえながら、再開にむけて準備していく。一日も早く区民が使える状況になってほしい」と話していました。