没者遺骨収集を
抜本的見直し 厚労省

戦没者の遺骨取り違え問題を受けて厚生労働省が遺骨の科学的な鑑定を専門的に行うセンターを新たに設置するなど、これまでの遺骨収集や鑑定の在り方を抜本的に見直す再発防止策をまとめたことが関係者への取材で分かりました。厚生労働省はこうした再発防止策を21日開かれる専門家会議で報告することにしています。

戦没者の遺骨収集をめぐっては、厚生労働省が取り違えの疑いを把握しながら、長年、放置していたことがNHKの取材で明らかになり、去年12月とことし3月、厚生労働省の調査チームなどが遺骨の鑑定方法や対応の問題点についての調査報告書を公表しています。

これを受けて厚生労働省がこれまでの遺骨収集や鑑定の在り方を抜本的に見直す再発防止策をまとめたことが関係者への取材で分かりました。

それによりますと、取り違えを防ぐためDNA鑑定を行う前に遺骨を現地で焼いてから日本に持ち帰るこれまでの方法を取りやめ、省内に遺骨の科学的な鑑定を専門的に行うセンターを新たに設置するとしています。またガバナンスを強化するため省内のチームの会合を定期的に開催し不都合な問題を含む情報の共有を徹底するほか、これまで非公表だったDNA鑑定の専門家会議の議事録についても、詳細な要旨を公表し積極的な情報公開に努めるとしています。

厚生労働省は、こうした再発防止策を21日開かれる専門家会議で報告することにしています。