育現場 子どもと接触
避けられず不安の声

新型コロナウイルスの感染が拡大する中、子どもとの接触が避けられない保育の現場では感染対策との両立に不安が高まっている実態が、保育団体の全国調査で明らかになりました。

調査は「全国私立保育園連盟」が先月下旬にインターネットで行ったもので、全国の3147の保育施設から回答がありました。

子どもを受け入れるうえでの困難さや不安を複数回答で聞いたところ「衛生物資の不足」が67%と最も高く、「登園自粛に関する保護者との認識のずれ」が59%と続き、「今後の運営の見通しが立たない」「衛生管理と通常保育のバランス」なども40%を超えました。

保育と感染症対策を両立する人的余裕については「ギリギリである」や「不足している」という回答が、合わせて4割を占めています。

自由記述欄には「子どもどうしが間隔を取ることは不可能。乳児と2メートル離れて世話はできない」とか「園児の体調把握や衛生管理で保育士の不安や緊張は計り知れない」といった切実な声が寄せられました。

自身も保育所の園長を務める全国私立保育園連盟の丸山純常務理事は「0歳児がミルクを1人で飲むことはできず、食事も職員と子どもが相対しないといけない。『新しい生活様式』を保育現場でどう成立させるか本当に難しく、専門家の助言がほしい」と話していました。