イヌ文化発信拠点
「ウポポイ」開業再延期

北海道白老町のアイヌ文化の発信拠点「ウポポイ」について、国土交通省は、緊急事態宣言の延長を受けて今月29日に予定していた開業を延期することにしました。新たな開業時期は未定だとしています。

「ウポポイ」は、アイヌ文化を発信するため国土交通省などが北海道白老町に整備した国立の博物館などがある施設で、もともとは先月24日の開業を予定していましたが、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、今月29日に開業を延期していました。

赤羽国土交通大臣は8日の閣議のあとの記者会見で「北海道の感染状況などを踏まえ、再度、地元と相談し、お祝いの気持ちの中で最高の形でスタートすることが重要だという地元の考えを確認した」と述べ、緊急事態宣言の延長を受けて、開業時期をさらに延期することを明らかにしました。

新たな開業時期は未定で、6月中に町民向けの内覧会を開くことを検討しています。

赤羽大臣は「感染状況が落ち着きしだい開業したい。延期は残念だが、町民の皆さん全員に施設を見ていただいて、事業を盛り上げていきたい」と述べました。

官房長官「新型コロナで北海道は依然として厳しい状況」

菅官房長官は、記者会見で「アイヌ文化の発信拠点=ウポポイについては、開業を5月29日、記念式典を5月23日とすることを目指して準備を進めてきたが、新型コロナウイルスに関する緊急事態宣言が今月末まで延長され、また北海道は依然として厳しい状況にあることから、ウポポイの開業時期は、今後改めて検討することとし当面延期する。記念式典についても同様に当面延期とする」と述べました。