社できない新入社員
オンラインで“育てる”

新型コロナウイルスの影響で在宅での勤務が進む中、出社することのないまま社会人生活をスタートさせた新入社員もいます。企業はオンラインで、孤立させないための取り組みや、営業力をつけるための取り組みを、試行錯誤で進めています。

東京 千代田区のIT企業の「イグナイトアイ」は、3人の新入社員を迎えましたが、従業員全員が在宅勤務となり、研修もオンラインで行うことになりました。

孤独感を感じず、他の社員とのつながりを深めてもらおうと取り入れたのが、オンライン上での昼食会です。

毎日、自由に参加でき、雑談専用のチャットも設けてコミュニケーションの機会も増やしています。

新入社員の廣川千瑛さんは「正直、寂しさはありますが、デジタルツールのおかげで、仲間として受け入れられている安心感があります」と話していました。

一方、およそ200人の新入社員がいる、東京 有楽町にオフィスがある人材派遣会社「TSグループ」は、営業力をつけてもらうためのオンライン研修を行いました。

新入社員を30以上のグループに分け、社員役と顧客役になって営業のやり取りをする動画をオンライン上で制作し、コンテスト形式で競うことで、顧客の気持ちをつかむにはどうすればいいか考えさせました。

新入社員の渡邉優さんは「最初はとても不安でしたが、オンラインでこんなに絆が生まれるんだと実感しました」と話していました。

TSグループ人材開発部の石塚瞳さんは「チームでの話し合いを意識しました。今後も大変なときは一緒に頑張った同期を思い出してほしい」と話していました。