おむつ工場でマスク生産
ガンプラ会社も医療用に…

大手製紙メーカーの大王製紙は栃木県の紙おむつ工場で今月末からマスクを生産し、夏には一般の家庭向けにも販売を始めることにしています。

大王製紙は、これまで海外でマスクを生産していましたが、およそ2億円を投資して栃木県の紙おむつ工場にマスクの生産設備を導入し、国内での生産を始めます。

今月末から、月に400万枚のペースで生産を始め、病院など医療機関や介護施設などに優先的に供給するということです。

その後、生産設備をさらに増強して、ことし7月には生産量を月に2600万枚まで増やし、一般家庭向けへの販売も始める計画です。

大王製紙は「マスク不足が続く中で一日も早く必要とされる方々にマスクを供給するため、国内での生産開始を決めた」としています。

マスクの品薄が続く中、製紙業界では王子ホールディングスも子会社の国内の工場にマスクの生産設備を導入し、1か月当たり200万枚生産すると明らかにしています。

ガンプラ製造会社 フェイスシールドを生産

人気アニメ「ガンダム」のプラモデルを製造している栃木県壬生町の「シーズ」は、医師や看護師が飛まつを防ぐために顔を覆うフェースシールドの生産を始めました。

フェイスシールドは、飛まつが顔に飛ぶのを防ぐために医療現場で使われますが、新型コロナウイルスの感染が広がる中、全国的に不足しています。

会社では、横浜市の医師からの依頼をきっかけに、プラモデルを製造する技術を生かして今月下旬から生産を始めました。

27日は、入江耕社長が壬生町役場を訪れ、小菅一弥町長に20セットを寄付しました。

会社では、月産6万セットの量産体制を整え、一部は最初に生産を依頼した横浜市の医師が所属する医療機関や東京都医師会などに寄付するということです。

入江社長は「現場で大変な思いをしている医療関係者を少しでもサポートしていきたい」と話していました。

ペットボトルなどのメーカーも

石川県羽咋市に本社を置き、ペットボトルなどを製造している「三伸樹脂工業」は、医療関係者からの依頼を受け、ポリエチレン樹脂を使って飛まつを防ぐための「フェイスシールド」を作りました。

完成した「フェイスシールド」は樹脂製の透明の板を曲げて作られていて、顔全体を覆って、後ろのベルトで止めるようになっています。

会社によりますと、先週から福井県内の工場で量産を始め、完成した700個を金沢市内の医療機関に寄付したということです。

丸田一幹社長は「フェイスシールドが必要なところに行き渡り、薬局やスーパーなどで販売されるようになれば安全安心に役立つと思います」と話していました。