皇嗣の礼」延期を決定
新型コロナ感染拡大で

秋篠宮さまが皇位継承順位1位の「皇嗣(こうし)」になられたことを内外に広く伝える「立皇嗣の礼(りっこうしのれい)」について、政府は14日の閣議で、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で延期することを決定しました。

「立皇嗣の礼」をめぐって、政府は先月、新型コロナウイルスの感染拡大で、一連の儀式のうち祝宴にあたる「宮中饗宴の儀」を取りやめることを決めました。

そして、今月19日に、憲法で定める国事行為として「立皇嗣宣明の儀」と「朝見の儀」の2つの儀式を行い、「立皇嗣宣明の儀」の招待者は絞り込むことにしていました。

しかし、今月7日に「緊急事態宣言」が出されたことを踏まえ、政府は14日、持ち回りの閣議で、当分の間、2つの儀式を延期することを決定しました。

延期後の日程について、政府は、今後の感染の状況などを見極めたうえで、改めて式典委員会を開いて検討することにしています。

関係する皇室行事 すべて延期

「立皇嗣の礼」の延期の決定を受けて、宮内庁は、関係する皇室行事についても、すべて延期することを決めました。

これによって、15日に予定されていた天皇陛下の使者を伊勢神宮などに派遣する儀式や、今月19日の「立皇嗣の礼」当日に予定されていた天皇皇后両陛下や秋篠宮ご夫妻が皇居の宮中三殿に参拝される儀式なども延期されることになりました。

このほか「立皇嗣の礼」のあと、秋篠宮さまが紀子さまとともに伊勢神宮や神武天皇陵などに参拝される行事も、すでに延期されています。

「立皇嗣の礼」が延期されたことについて、宮内庁は「立皇嗣の礼は、ある意味皇室のご慶事で、国民がこぞってお祝いすることが行事の趣旨だと思われる。延期は、常に国民に寄り添い国民と苦楽をともにするという天皇皇后両陛下、秋篠宮ご夫妻のお気持ちにかなうものだと拝察する」としています。