営関係者 選挙事務所宛
以外に別の領収書用意

去年の参議院選挙で自民党の河井案里議員の事務所がいわゆるウグイス嬢に法律の規定を超える報酬を支払った疑いがもたれている事件で、陣営関係者が選挙事務所宛ての領収書のほかに選挙管理委員会に提出されていない別の宛名の領収書を事前に用意していたことが関係者への取材でわかりました。この領収書は規定を超える報酬をウグイス嬢に支払うために使われたとみられ、検察は報酬の支払いの経緯などについて解明を進めることにしています。

自民党の河井案里議員の事務所は、去年7月の参議院選挙でいわゆるウグイス嬢に法律の規定を超える報酬を支払ったとして、先週、公職選挙法違反の疑いで広島地検の捜索を受けました。

選挙運動に関する支出の領収書は公職選挙法で選挙管理委員会への提出が義務づけられていますが、河井議員の選挙事務所では、当時、数人の担当者が手分けして選挙事務所宛ての領収書のほかに、選挙管理委員会に提出していない後援会事務所宛ての領収書を用意していたことが陣営関係者への取材でわかりました。

この関係者はNHKの取材に対し「領収書は本来支払いを受けた側が発行するものなので、支払う側が用意するのは不自然だった。選挙後にウグイス嬢の1人から『規定の2倍の1日3万円の報酬を受け取っていた』と聞いた」と話しています。

この領収書はウグイス嬢に法律の規定を超える報酬を支払うために使われたとみられていて、広島地検は、19日も河井議員の秘書や夫の河井克行・前法務大臣の秘書から事情を聴き、ウグイス嬢への報酬支払いの経緯などについて解明を進めることにしています。