電 元助役顧問の会社に
入札せず工事発注18件

関西電力の経営幹部らの金品受領問題で、関西電力は福井県高浜町の元助役が顧問を務めていた建設会社に少なくとも18件の工事を入札を行わない方法で発注していました。こうした発注は元助役の意向を踏まえて、歴代の担当者の間で引き継がれていたということで、不透明さがぬぐえない形です。

社内調査によりますと、関西電力は経営幹部らに3億円を超える金品を渡していた福井県高浜町の森山栄治元助役が顧問を務めていた「吉田開発」に対し、2014年9月からおととしの間に、入札を行わずに業者を決める「特命発注」という方法で18件の工事を発注していました。

このうち、寮や社屋の8件の工事は森山元助役の「高浜町の業者に発注してほしい」という意向を踏まえた結果、契約できる登録業者は吉田開発しかなかったとしています。

社内調査では原発が立地する地域への配慮を理由に不適切とはいえないと結論づけ、契約金額も適正に算出されたとしています。

ただ、関西電力は工事の金額を明らかにしていないうえ、元助役の意向をもとにしたこうした特命発注は歴代の担当者に引き継がれ、吉田開発が受注し続けていたということで不透明さがぬぐえない形になっています。