野古 4割が軟弱地盤
海底に7万本超のくい必要

沖縄のアメリカ軍普天間基地の名護市辺野古への移設をめぐり、埋め立て区域全体の4割が軟弱な地盤で、7万6000本余りのくいを打ち込んで地盤を強固にする改良工事が必要となることがわかり、工事が長期化することも予想されます。

アメリカ軍普天間基地の名護市辺野古への移設に向けて、埋め立て工事が進む中、防衛省は、まだ工事が始まっていない東側の大浦湾側に、軟弱な地盤があることがわかったことから、専門業者とともに、対策を検討してきました。

これまでにまとまった検討結果によりますと、軟弱な地盤は、埋め立て区域全体の4割にあたる65ヘクタールに上り、地盤を強固にするため、海底に7万6000本余りの、圧縮した砂で作ったくいを打ち込む改良工事が必要になるとしています。

また、軟弱地盤は、最も深いところで、海面から90メートルに及ぶとしています。

防衛省では、こうした工事は、70メートルの深さまでは実績があるとしていて、技術的には、90メートルの深さでも可能だとしています。

こうしたことから、埋め立てにかかる費用が当初の見込額のおよそ2400億円を大幅に上回るとみられるほか、改良工事に伴う設計変更について沖縄県の承認を受けることは困難な見通しで、工事が長期化することも予想されます。