梨県知事選 自公推薦の
新人 長崎幸太郎氏が当選

統一地方選挙や参議院選挙の前哨戦となる山梨県知事選挙はきのう(27日)投票が行われ、自民党と公明党が推薦した新人で元衆議院議員の長崎幸太郎氏が立憲民主党と国民民主党が推薦した現職らを破って初めての当選を果たしました。

山梨県知事選挙の結果です。

▽長崎幸太郎(無所属・新) 当選 19万8047票
▽後藤斎(無所属・現) 16万6666票
▽米長晴信(無所属・新) 1万7198票
▽花田仁(諸派・新)1万6467票

自民党と公明党が推薦した新人の長崎氏が、立憲民主党と国民民主党が推薦した現職の後藤氏らを破り初めての当選を果たしました。

長崎氏は、東京都出身の50歳。財務省の職員などを経て、平成17年のいわゆる「郵政選挙」で衆議院山梨2区に自民党から立候補して初当選し、3期務めました。

選挙戦で長崎氏は、政府・与党とのパイプを生かしてインフラの整備などを進めると訴え、自民・公明両党は幹部が次々と応援に入るなど徹底した組織戦を展開しました。その結果、自民党と公明党の支持層を固めたほか、支持政党を持たない無党派層などからも一定の支持を集めました。

長崎氏は「停滞した県の状況を前進させなければならないという思いで団結した結果だ。山梨県を次の世代に自信を持って引き継いでいける地域にしていきたい」と述べました。

山梨県選挙管理委員会によりますと、今回の山梨県知事選挙の投票率は57.93%で、過去最低だった前回・4年前の投票率を16.08ポイント上回りました。

自民 二階幹事長「さい先の良いスタート」

自民党の二階幹事長は、自民党本部で、記者団に対し、「知事に最適の候補者だった。自民党が派閥を乗り越えて一丸となって応援し、公明党との連携が功を奏した。さい先のよいスタートだ。この勝利を1つの糧にして、選挙のたびに党を挙げて応援するという気風をしっかり確立していきたい。勝っておごらず、引き締めて、国民の期待に応える努力をしていきたい」と述べました。

自民 甘利選対委員長「自公両党が結束」

自民党の甘利選挙対策委員長は、自民党本部で、記者団に対し、「自民・公明両党がしっかり結束することで、これだけ大きな力を得て、対決を制することができた。さい先のよいスタートが切れた」と述べました。
自民 岸田政調会長「重要選挙に向け弾み」
自民党の岸田政務調査会長は、自民党本部で記者団に対し、「ことし最初の全国から注目を集めた選挙で、勝利を収めたことは、これから続く重要な選挙に向けて弾みをつけるものだ。山梨県では、衆議院の小選挙区をめぐって、自民党内でさまざまな競い合いがあったが、今回、過去の経緯を乗り越えて、関係者が一致結束し、勝利のために努力できた意味は大きい。今後、参議院選挙などに、よいプラスの影響を与えると期待している」と述べました。

公明 佐藤選対委員長「非常に意義がある」

公明党の佐藤選挙対策委員長は、「ことし最初の与野党対決の知事選挙で、4月の統一地方選挙や夏の参議院選挙の前哨戦と各党が位置づけていた今回の選挙戦に勝てたことは、非常に意義がある。これからの戦いに大きな弾みがつく。新知事には公約を実現して、山梨県の県民生活の向上にしっかりと取り組んでもらいたい」というコメントを出しました。

立民 長妻選対委員長「反省生かし統一地方選と参院選で全力」

立憲民主党の長妻選挙対策委員長は、「残念ながら、惜敗となった。後藤氏は、『県民のための県民による政治』、『暮らし日本一山梨』を目指した県政を精いっぱい訴えてきたが、もう一歩、及ばず、結果に結びつけることはできなかった。今回の結果を受け止め、反省をしっかりといかし、統一地方選挙と参議院選挙で、政治の大きな流れを転換するべく、全力をあげていく決意だ」というコメントを発表しました。

国民 岸本選対委員長「県民の思いを結集できず無念」

国民民主党の岸本選挙対策委員長は、「選挙戦で後藤氏が訴え続けた『4年間の経験や実績を踏まえ、県民みずからが地域を創造する、県民による県民のための政治を実行していく』という決意に全力で支援を行ったが、県民の思いを結集できなかったことは無念でならない。日本の基盤は、地方にあると考えており、さまざまな声を受け止め、今後とも、全国の地域の皆さんと連携し、地域主権の確立を目指して、一丸となって取り組んでいく」というコメントを発表しました。

共産 小池書記局長「掲げた公約の実現に力合わせる」

共産党の小池書記局長は、「選挙戦では、中央政府言いなりの県政ではなく、暮らしを守り、地域経済を元気にする県政への転換を訴え、多くの県民の皆さんの共感が得られた。勝利には至らなかったが、掲げた公約の実現のため、県民の皆さんと力を合わせる」というコメントを発表しました。