嘗祭」費用27億円余
前回比4.7億円増

来年の皇太子さまの即位に伴う伝統儀式「大嘗祭」の費用の総額は、前回を4億7000万円上回る27億円余りになる見通しになりました。

政府の来年度予算案には、皇太子さまの即位に伴い来年11月に行われる「大嘗祭」に関係する宮内庁の予算が盛り込まれ、「大嘗祭」の費用は、今年度や再来年度分も合わせ総額で27億1000万円余りになる見通しになりました。

内訳を見ますと、中心的な儀式が行われる「大嘗宮(だいじょうきゅう)」の設営のため19億円余り、天皇が招待者をもてなす「大饗の儀」の費用として2億5000万円余りなどとなっています。

大嘗祭の費用をめぐっては、先月、秋篠宮さまが、儀式の宗教色を踏まえ、天皇の生活費にあたる予算の「内廷費」から支出されるべきだという考えを示されていますが、「内廷費」は、来年度予算案では、総額で3億2000万円余りです。

宮内庁は、「大嘗宮」の敷地面積を前回より縮小するなど、儀式の在り方に影響が出ない範囲で経費の抑制に努めましたが、人件費や物価が上昇していることなどから、「大嘗祭」の費用の総額は前回を4億7000万円上回る見通しだということです。

一方、宮内庁は、来年度予算案の説明に伴って、来年5月に皇位継承順位1位の「皇嗣」となる秋篠宮さまとそのご家族を支える「皇嗣職」の体制について発表しました。

「皇嗣職」は、トップに「皇嗣職大夫(だいぶ)」を置くことが決まっていますが、天皇皇后両陛下や皇太子ご一家の側近の侍従や女官にあたる役職の呼称について、性別にかかわらず「皇嗣職宮務官」に一本化し、その長を「皇嗣職宮務官長」とするということです。