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「三高」が人気だった理由とは

バブル全盛期の1980年代後半から1990年代の初め、女性が結婚相手の条件として求めるものは、高収入・高学歴・高身長のいわゆる「三高」でした。いまの感覚でいうと「高収入なら、高学歴の必要なくない?」と思う人もいるかもしれませんが、この時代はそうではありません。

なぜ「三高」である必要があったのか? そこには時代を反映した理由がありました。

バブルといえば、日本全体が「上へ上へ」と向かっていく雰囲気にあふれていた時代。仕事もプライベートも、友人やライバルに負けられないという競争意識が社会全体に漂っていました。「三高」という言葉が登場する背景には、こうした激しい競争社会ならではの「見栄」が大きく関係していたのでしょう。

人よりいい教育を受け、いい会社に入り、いい給料をもらい、”上質な暮らし”をする。それが理想の人生だと思われていたバブル時代には、いい暮らしができる「高収入」で、周りから一目置かれる「高学歴」で、スラリとして見栄えのいい「高身長」の男性こそが、女性の求める理想の結婚相手だったのです。

ところが、この理想はバブル崩壊を機に大きく変化することになります。

バブル崩壊で変わり始めた価値観

バブル崩壊後の1993年(平成5年)、心理学者の小倉千加子氏は著書『結婚の条件』のなかで、女性が求める結婚条件は「三高」から「3C」に変化したと書き記しています。

彼女たちが求める結婚相手の条件は3Cと呼ばれる。まずcomfortable、直訳すれば「快適な」だが、意訳すると「十分な給料」である。二番目にcommunicative、これも直訳すれば「理解しあえる」だが、真意は「階層が同じかちょっと上」というものである。
(中略)
最後はcooperative、「協調的な」だが、本当は「家事をすすんでやってくれる」であった。

ちょっと時代をさかのぼると「Color Television」「Cooler」「Car」の「3C」、別名「新三種の神器」なんていうのもありましたね。時代が変われば「3C」も変わるものです。

結婚相手に求められる象徴的な条件は、上昇を続けられるスペック重視から現状維持も含めた”快適な生活”に変わり、高学歴な男性よりも“理解があり協調的である”ことを求めるようになりました。結婚に対する価値観は、バブル崩壊後の景気低迷の時代を経て、さらに変化していきます。

時代は「四低」へ

ある生命保険会社が2012年(平成24年)に行った調査によると、現代のモテ男の条件は「四低」にあるといわれています。

・低姿勢(家族に威張った態度をとらない)
・低依存(家事や子育てを妻にまかせっきりにしない)
・低リスク(リストラにあうリスクが少ない)
・低燃費(無駄なお金をつかわない)

注目すべきは、時代を経て女性の求めるものが「高」から「低」になったこと。条件が3つでは収まりきらず、4つへ増えているのも見逃せません。

この結婚条件に対してネットからは「不況の時代にあってると思う」「女性にとっては最高の条件」「これを満たしている男は、女性を必要としていないのでは?」などのコメントも。みなさんはどう思いますか?

昔から「女心と秋の空」と言いますが、女性の好みもその時代に合わせて変わりゆくもの。次はどんな条件が出てくるのでしょうか? 増えるか減るか、高くなるか低くなるか…、それはわかりませんが、「男性が選べる立場にはない」というのは変わることがなさそうです。