みんなの防災
救援物資を送るときは
被災地では、さまざまなモノが不足します。洪水や津波、火災などの被害が拡大すると、せっかく備蓄していたものさえ使えなくなります。ライフラインや物流がダメージを受けると、とたんに、食料や日用品などが足りなくなります。
そうした場合、被災地の外から、救援物資を送りこむ必要があります。
しかし、むやみに物資を送ろうとすると、かえって迷惑になる場合があります。
鮮度を保つことが必要な食料品は避けましょう。古着や使いふるした毛布などは、使い手が見つからない場合が多くあります。
そもそも、個人がばらばらに物資を送ると、物流システムが混乱します。
物資は、保管するだけでもコストがかかり、分類したり小分けしたりするにも、大勢の人手が必要です。
また、被災地の状況は、時々刻々とかわりますので、被災地に設置された行政の窓口などに問い合わせて、いま、なにが、どのくらい不足していて、受け取る体制が整っているのか確かめるようにしましょう。
ところで、被災者のなかには、その人にとって「特別なモノ」が手に入らず、困っている場合があります。
食物アレルギー対応の非常食、高齢者が使う老眼鏡や補聴器、障害者が使う福祉用の補助器具や、病気の人のための医薬品、乳幼児のための粉ミルクや離乳食などです。
救援物資を送るときには、被災者の多様な声にみんなで耳をかたむけ、きめこまかい支援につなげていきましょう。