みんなの防災
津波てんでんこ
「津波てんでんこ」とは、「地震が起きたら津波が来るので、肉親にもかまわず、各自、てんでばらばらに逃げろ」という、東北の三陸地方に伝わる言い習わしで、東日本大震災で改めて注目されました。
「津波てんでんこ」は、誰かを助けようとしたり、誰かに頼ろうとしたりすると「共倒れ」になってしまうことを防ぐ、「自助」を重視した、厳格な戒め(いましめ)であると考えられてきました。
しかし実際には、一人ひとりがばらばらに逃げることによってその姿を見る人が増えて、地域全体の避難行動が促進される、「共助」の教えでもあることが指摘されています。
「津波てんでんこ」をする上で大事なのは、家族など大切な人も確実に「てんでんこ」で逃げているはずだというたがいに信頼しあう関係性です。
これがないと、結局、誰かを探しに行くなどして限られた時間を使ってしまい、津波に追い付かれてしまいます。
いざというとき、てんでばらばらに避難することができるよう、日ごろから家族や周りの皆さんと、避難の方法を話し合っておきましょう。