みんなの防災

むやみに帰らない

外出中に地震に遭った場合は、むやみに移動せず、安全な場所に留まることが基本です。多くの人が無秩序に移動を始めて、車道まで人があふれると、消防車や救急車がうまく通れず、救命活動に支障をきたします。
また道路にとどまっていると、二次的な被害を受けるリスクが高まります。物が落ちてきたり、陥没した穴に足をとられたりするかもしれません。延焼した火災に巻き込まれる危険も高まります。
駅のターミナルや地下街、歩道橋など、人が密集するところでは、折り重なるように倒れるおそれがあり、命に関わることもあります。
まずは、職場や学校、近くの「一時滞在施設」など、より安全な場所に留まることを考えましょう。
「一時滞在施設」は、役場のほか、オフィスのエントランスやホテルの宴会場などが指定を受けている場合があります。ふだんから、地震で帰宅できない場合はどこに身をよせるとよいか、家族で話し合っておきましょう。

家族や自宅の状況がわからないと、不安になり、急いで帰りたくなります。いざという時に慌てることがないよう、安否確認の手段も確かめておきましょう。
災害時は電話がつながりにくくなりますので、電話で話す方法以外の手段を考えましょう。通信が途絶えていなければ、携帯電話を使った災害用伝言板や、「LINE」などのSNSを使ってやりとりする方法があります。使い方がわからない場合には、家族や友人・知人にいちど尋ねてみましょう。

しばらく帰宅できない事態に備えて、自宅にいるお子さんやお年寄りなどへの支援について、近所の人たちとも話し合ってみましょう。みんなで助け合いの輪を広げることによって、様々な危険や混乱から身を守る力を高めることができます。