2017年11月21日 (火)
#4「わろてんか」 制作秘話 ~ 一番の難題ってなんだい? ~

放送が始まってもうすぐ二月。啄子(鈴木京香)さんの登場で大阪人のイケズぶりがさく裂かと思いきや、京香さん演じる啄子が厳しくも優しいご寮さんになっているので、行きつけの惣菜店のおばあちゃんも「うちの若いときみたいや」と納得の大阪人ぶりのようです。
今回役者さんが大阪や京都の人を演じる上で一番の“難題”は言葉です。おそらく薩摩や津軽の言葉の方が難しいのかもしれませんが、私を含めた関西人の言葉への要求度の高さというか、「関東人に大阪弁がしゃべれるはずないわ」という妙なコンプレックスめいたプライドのため、その採点は常に辛口になるので、役者さんは気が抜けないと思います。

では、役者さんがどうやって大阪や京ことばのセリフを覚えるかと言うと、指導の先生がセリフを吹き込んだテープをひたすら聴き込むことから始まります。散歩中も楽屋で休憩中も“何とかラーニング”みたくヘッドフォンで聴いてお勉強。リハーサル前や収録の空き時間には先生とマンツーマンで確認を行い、さらに撮影時もテストが終わったら言葉のチェック、本番ではお芝居がOKでもイントネーションNGでやり直しなんてこともあります。
ヒロインの葵わかなさんは、最初の頃は台本にイントネーションの高低を折れ線グラフに書いて、視覚的に京ことばを覚えることをしていました。一週間に何十ページもセリフを覚えるのですが、テープを聞いて、グラフを書いて、何度も復唱して……時間がいくらあっても足りません。でもその甲斐あって、いまでは葵さんの京ことばはばっちりです。ちなみに私が台本を読んでまったく理解できなかった京ことばがあります。それは「けなるいわぁ」。全国的に通じなさそうなので、ドラマでは別の言い換えをしました。
てんと藤吉、夢の寄席がいよいよ花開きます。「藤吉はん、けなるいわ~」。



