高校駅伝女子

2022年12月19日 (月)

全国高校駅伝 取材記 大阪薫英女学院~アメンボみたい?エースのスパートに注目~

女子の大阪代表は、大阪薫英女学院
2位に入った去年の大会で、印象的なラストスパートを見せたエースに注目です。

【全国高校総体でも活躍】

大阪薫英女学院は17年連続17回目の出場、過去2回優勝の強豪です。
ことしのチームは、去年の2位を経験したメンバーが4人残り、6年ぶりの優勝を狙います。
エースは、3年生の水本佳菜選手です。
ことしの全国高校総体では、1500メートルと3000メートルの2種目で日本選手トップに入りました。

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(水本佳菜選手)
「1年間、チームで目標にしてきた大会なので、わくわくしています。自分がしっかり役目を果たして、優勝に導く走りができるようにしたい」

【持ち味は“ラストスパート”】

水本選手の持ち味は、ラストスパートです。
去年の全国高校駅伝ではアンカーを務め、ケニアからの留学生を相手に最後のトラック勝負で猛追。
フィニッシュ直前で逆転し、2位に滑り込む粘り強さを見せました。

hsgrelay221216_2.jpg去年の高校駅伝

【例えたのはアメンボ?】

安田功監督は、水本選手のフォームにむだがないことがレース終盤の余力につながっていると考えています。
例えたのは、水の上を滑るように進むアメンボ
水本選手も上下の動きがないため、スムーズに前に進めていると言います。

hsgrelay221216_3.jpgアメンボと水本選手

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(安田功監督)
「アメンボみたいに見た目では足も上がっていなくて、スイスイスイスーイと進む。レース終盤になれば、足の回転数がどんどん上がって止まらなくなる感じです」

【大切なのは基礎練習】

そんな水本選手が大切にしているのが基礎練習です。
走る前に毎日必ず行うのがウォーキング練習
腕の振り方や、呼吸のしかたなどを意識しながら歩くという基本的な動きを繰り返し、むだのないフォームを体にしみこませてきました。

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さらに体の軸を意識した筋力の強化にも取り組み、疲れが出る終盤でもバランスをより一層、保てるようになりました。

(水本佳菜選手)
「体幹がぶれてしまったらラストスパートをしっかり出せないので、最後に勝つためには基礎練習が大事だと思ってやっています。最後の最後でもキレのある走りができているという感覚があります」

【逃げるから苦しくなる】

終盤に力を発揮するため、気持ちの強さも欠かせないと考えている水本選手。
1年生のときから“勝ちたい”という気持ちだけは誰にも負けないということを強く意識して練習してきました。
そして、練習メニューなどを記録するノートに、大切にしている「あることば」を書いて、毎日のように見返してきました。

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『苦しいから逃げるのではない。 逃げるから苦しくなる』

(水本佳菜選手)
「そのときの自分が頑張ったら未来の自分は喜んでいるはずと思ってこのことばを思い出して頑張っています。気持ちで絶対に負けないのは自分の強みです」

【自分を信じて最後まで】

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3年間の集大成として挑む全国高校駅伝。
悲願の優勝に向けて、水本選手がかけるラストスパートに注目です。

(水本佳菜選手)
「自分がいけると思ったときにスパートをかけて、後ろを気にせずに自分を信じて最後まで全力で走りたいです」

(取材:大阪放送局・並松康弘記者)

 

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