高校駅伝女子

2021年12月24日 (金)

全国高校駅伝 鹿児島・神村学園~虎視たんたんと雪辱誓う~

2年連続で準優勝の神村学園。ことしは経験のあるメンバーが少ない中で、これまでメンバー入りのなかった3年生を軸に、3年ぶりの優勝を目指します

誤算が続いた去年の都大路



6年連続で都大路に出場する女子の神村学園。去年は、鹿児島県大会で、高校記録を上回るタイムをたたき出し、優勝候補の筆頭と言われいました。しかし、結果は2年連続の準優勝で、またしても涙を流しました。実は、去年、盤石と思われていたチームに誤算が生じていました。当時、2年生だった久保心優選手が大会1か月前に転倒し、足を4針縫うけがをしました。チームは、想定していた区間配置をいちから見直すことになったのです。さらに、レース当日も留学生の選手が足の炎症をおこし、思うように走れなくなりました。ことし、キャプテンになった久保選手は去年の悔しさを鮮明に覚えています。

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久保心優主将
「大会前にけがをしてしまったこともあって、何としてでもメンバーに入りたいと思うあまり、レース当日に調子をあわせることができませんでした。3年生を優勝させたいと思っていたので、恩返しの走りができず、悔しい思いをしました。ことしこそ、笑って終わりたいです」

典型的な弱いチーム



ことしのメンバーで都大路を走った経験があるのは、キャプテンの久保選手ひとりだけです。3年生は3人のみと、経験豊富なメンバーが多くいた去年とは対照的です。有川哲蔵監督は「典型的な弱いチーム」と語ります。

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さらに、ことしチームは新型コロナウイルスの影響もあって、例年と比べて思うように練習ができませんでした。ふだんなら夏に熊本県で行う3回の合宿は、まん延防止重点措置のため2回しかできず、9月に入ってからも施設の利用停止などでトラックでの練習が思うようにできませんでした。その間は、ひたすら学校内の周回コースでの練習。土やアスファルトが混ざった単調なコースを走り続けていました。

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マネジャー転向も考えたキーマン



そうしたなか、地道にコツコツと練習を重ねてきたのが3年生の野見山紋圭選手です。有川監督はキーマンの1人としてあげています。1年生のときは、厳しい練習についていくことができず、みんなが練習している横で座っていたこともあったと言います。マネジャーに転向し、選手をやめようとすら考えていました。

野見山紋圭選手
「1年生のときは有川監督には本当に迷惑をかけてばかりだったと思います。神村学園は強い先輩が多くて、覚悟をもって入ってきたけど、やっぱり先輩たちがすごくて・・。1年生のときは気持ちが弱かったので、折れてしまっていました」

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そんな野見山選手を支えたのが、去年の3年生だったひとりの選手です。2年生の野見山選手と一緒に練習をするなどして、どん底から引き上げました。野見山選手はことしも、左足のけがや右足の疲労骨折などで、練習できない期間が長くありましたが、有川監督は「一番どん欲に練習を積んでいた」と評価しています。11月中旬の九州大会ではメンバー入りを果たして区間賞を獲得。優勝に貢献する走りで、全国大会でのメンバーに名乗りをあげました。

野見山紋圭選手
「県駅伝でメンバー入りできなかったのが悔しさが九州駅伝の結果につながりました。監督や先輩のおかげで、自分はここまでこれたと思っています。恩返しの走りがしたいです」

アンカーまでに差を縮められるか



選手たちはこの1年「虎視たんたんと」を合言葉に、都大路に向けて取り組んできました。県大会は、優勝候補の仙台育英(宮城)とおよそ40秒差の全国で2番のタイムでした。有川監督がアンカーに置くことを明言している留学生のカリバ・カロライン選手は、ことし7月に行われたレースで、留学生を含めた歴代の高校記録を塗り替える走りをみせています。アンカーまでの1区から4区で先頭と差を縮められるかが鍵となります。ライバルの仙台育英に食い下がり、虎視たんたんと3年ぶりの優勝を目指す神村学園。冬の都大路で意地を見せてくれるはずです。

有川哲蔵監督
「カロラインまでにどれだけ差を詰めるかというところに尽きると思います。野見山をあがってきましたし、久保も一番悔しい思いをして取り組んできました。留学生以外の選手がどれだけ頑張ってくれるかにかかっています。2年連続で準優勝ですので、ことしこそは選手たちを勝たせてあげたいです」

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 (取材:鹿児島放送局 松尾誠悟記者)。

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