高校駅伝男子

2021年12月24日 (金)

全国高校駅伝 ~ことしも日本高校記録更新なるか?~

駅伝の日本高校最高記録は、日本選手のみで出した最速の記録を指します。
京都の洛南高校は、去年、2時間2分7秒を出して3位に入り、その日本高校最高記録を12年ぶりに更新しました

【洛南の超・高校級ランナー】

今回も、優勝候補の一角とみられている洛南。
注目は、キャプテンの佐藤圭汰選手です。
ことし、1500メートル、3000メートル、5000メートルとなんと3つの種目で高校記録を塗り替えました

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身長1メートル83センチ。
長身をやや前掲させて踏み出す一歩には迫力を感じさせます。
志も高く「来年は1500メートルで世界選手権に出たい」とさらりと口にします。
自身がマークした高校記録の3分37秒18は、大学生や社会人を含めても日本歴代3位で、世界選手権の参加標準記録まであと2秒18と迫っていますから。決して、大げさな目標ではありません。

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佐藤選手は、都大路でも目をみはる活躍をしてきました。
1年生のときは、最も短い3キロの2区で区間賞。
去年は3区で留学生ランナーに挑み、日本選手トップのタイムでたすきをつなぎました。
奥村監督「1年生のころから駅伝で日本選手に負けたことがない」と評価するエースがどの区間を走るのか、勝負の行方を左右する興味深いポイントになりそうです。 

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その佐藤選手、ことしの目標については、「2時間1分台を出しての初優勝」と話します。
見すえるのは2年連続の記録更新。そして、高校駅伝男子で京都勢初の全国制覇です。 

佐藤選手に匹敵する力を持つと見られている選手もいます。
長野の佐久長聖高校2年生吉岡大翔選手です
10月に5000メートルで出したのは13分38秒というタイム。
高校2年生の歴代最高記録で、高校歴代でも4位に相当します。
多くのトップランナーを指導してきた高見澤勝監督「将来がある選手なのでケガのないように練習量を抑えながら調整してきた」と慎重になるほど、その走りが大きなエネルギーを発します。 

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吉岡大翔選手(中央の黒い帽子)

佐藤選手と吉岡選手の2人のエースは、お互いに競い合うことで成長してきました。
佐藤選手が5000メートルの高校記録を更新した同じレースで、吉岡選手は13分38秒の高校2年生の歴代最高を出しました。
吉岡選手が「負けっぱなし。勝ちたい存在。目標であり、憧れでもある」と意識するのに対して、佐藤選手も、「脅威。もうすぐそこまできている」と認めています。 

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長野・佐久長聖高校

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京都・洛南高校

さらに、チームどうしも因縁があります。
去年、洛南が12年ぶりに更新した日本高校最高記録ですが、実は、12年前に、佐久長聖村澤明伸大迫傑といった後に世界で活躍するランナーを擁して初優勝したときにつくった大記録でした。
去年5位に敗れた佐久長聖は、レース直後「来年は取り返そう」という言葉とともに新チームをスタートさせています。

両チームともに絶対的なエースがいるのに加えて、去年の経験者も複数残っています。
2年連続での日本高校最高記録の更新は現実味をおびています。さて、どうなるか・・・。

(取材 小宮山晃義アナウンサー ラジオ実況担当)

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