2024年01月11日 (木)
全国女子駅伝 取材記 岡山~各世代充実!先輩に最後の花道を~
1月6日に行われた合同練習会。
中学生から実業団の選手まで13人全員が集合した岡山チームは「6年ぶりの入賞」を目標に掲げています。
山口衛里監督も「力のある選手がそろった」と話しています。
衝撃の区間新から1年
高校生は全国高校駅伝に出場した興譲館の選手など5人です。
去年、中学生区間の3区で区間新記録をマークしたドルーリー朱瑛里選手(津山高1年)は、この日の練習でも軽快な走り。ラップを計っていたチーム関係者がトラックを200メートル走る間に移動して、タイムを伝えようとするも追いつかず「速すぎる…」とこぼすシーンもありました。
(ドルーリー朱瑛里選手)
(ドルーリー朱瑛里選手)
「中学のころよりスピードや基礎となる力がついたと思う。きれいなフォームで速く走るのが理想。調子もよく足も軽い。区間賞を取ってチームに貢献したい」
日本一の中学生
(左から樋口遥選手、黒田六花選手、石原万結選手)
ドルーリー選手の走りを、目をキラキラさせて見つめていたのは、メンバー入りした中学生の3選手です。
3人が所属する京山中は、去年12月に行われた全国中学駅伝で男女同時優勝を果たした強豪です。
(樋口遥選手)
「ドルーリーさんは1学年上で目標になっていた」
(石原万結選手)
「最後まで粘り強い走りできるように頑張りたい」
(黒田選手)
エース格と周囲も認めるのが3年生の 黒田六花選手。
夏に行われた全国中学陸上の1500メートルでも優勝した「日本一の中学生」です。
陸上一家で育った黒田選手。父の将由さんは箱根駅伝に3回出場。いちばん上の兄・朝日さんは青山学院大学の2年生。ことしの箱根駅伝で2区の区間賞を獲得して優勝に貢献しました。さらに2番目の兄・然さん(岡山・玉野光南高)は去年の高校総体3000メートル障害で2位に入りました。
(黒田六花選手)
「兄の区間賞を取る姿、優勝に貢献する姿を見たからには頑張らないといけない。ドルーリーさんはフォームがきれいで尊敬する先輩。同じチームでたすきをつなげたらうれしい」
引退する“先輩”にいい結果を
そんな中高生たちから聞かれた言葉があります。
「引退する谷本さんにいい結果を」
(谷本選手)。
天満屋に所属する谷本観月選手。
2019年の世界選手権のマラソンで7位に入賞するなど多くの実績を残してきました。
去年初めにいったんは引退を決意し陸上部も休部していましたが、パリオリンピックのマラソン代表選考レース、MGC出場に向けて現役を続行。
MGCでは雨の悪条件にたえて6位に入り、その後の実業団駅伝でも重要な1区を任されました。
そして、ことしの全国女子駅伝を引退レースに選びました。
(谷本選手)
(谷本観月選手)
「自分にとって全国女子駅伝はあこがれの大会だった。中高生のときはメンバーに入れず、子どものころから走りたいと思っていた。中高生も力があるのでプレッシャーもあるが、最後まで諦めない走りをしたい」
成長著しい若手とベテランが強い思いで結ばれていることしの岡山チーム。どんなたすき渡しになるのか、注目です!
(取材:北嶋右京アナウンサー)
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