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2023年01月11日 (水)

全国女子駅伝 取材記 京都の強さの秘訣

最多18回の優勝を誇る地元・京都
今大会は、新型コロナウイルスの影響で中止となったおととしを挟んで3大会連続の優勝がかかります。
年末の強化合宿を取材し、強さの秘訣(ひけつ)を探りました

合宿の冒頭で、渡部博子監督「チームの目標は常に優勝。優勝チームに与えられる皇后杯を持ち帰るのではなく、京都から出さないように頑張っていきましょう」と明確な目標を示し、選手たちの表情も引き締まりました。

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この合宿に参加したのは中学生と高校生、合わせて16人
大会に登録したメンバーに加えて、将来期待の選手も参加しています。
毎年夏にも府内の中高生を集めて、こうした合宿を行っていて、渡部監督は「大会で走るメンバーだけでなく、将来期待の選手も合宿に参加する形が京都の伝統。選手どうしがお互いを知っていること、こういう場に慣れていることが大きい」と話します。

参加者には、後援会から代表チームのTシャツなどがプレゼントされ、憧れの京都代表チームのグッズを手にした選手もうれしそうでした。

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そして、グラウンドに移動すると、選手たちはばらばらになってウォーミングアップを始めました。
レース本番ではそれぞれの中継所で、1人でウォーミングアップをしなくてはいけません。
そのため、合宿中から慣れていきます。

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この日は、高校生と中学生が分かれての練習でした。

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高校生

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中学生

軽めの調整とはいえ集団から遅れる選手はおらず、選手たちも充実した表情を見せていました。
練習後には打ち解けて談笑する姿も見られ、先輩が後輩を引っ張りながら京都の良い伝統が受け継がれているように感じました。

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談笑する姿

選手からも優勝にかける意気込みが伝ってきました。

瀬川藍選手(立命館宇治高3年)

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「たくさんの方に支えられて、いつもいろんな方に声かけてもらっている。恩返しは走ること。今回は京都の優勝に貢献する走りをしたい。中学時代からこの合宿に来させてもらっているので、合宿の主将に指名され、覚悟決めて役割を果たしたいと思う」

細谷愛子選手(立命館宇治高3年)

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「京都はこの駅伝にかける思いが違う。応援してくれる人たちも熱い。去年はとても良い経験(区間賞で優勝に貢献)をさせてもらったので、今年も任された区間でしっかり区間賞を取れるように、チームが3連覇できるように、自分の全力を尽くせたらいいと思う」

中村瑚子選手(向島秀蓮中3年)

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「去年に比べたらあまり緊張せずにリラックスして走れていると思う。立命館宇治の先輩たちを見て、自分もああいうふうになりたいと思う。積極的なレースをして区間賞をとりたい」

栃尾佳穂選手(長岡中3年)

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「強い高校生と一緒に練習できる機会は少ないのですごくいい経験になっている。去年のレースはテレビで見て中学生がすごい活躍をしていたので、来年は自分も走りたいと思っていた。立命館宇治の先輩たちは憧れ。瀬川さんから話しかけてもらいました」

岸本晟奈選手(神川中3年)

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「合宿に初めて参加して緊張や不安があったが、高校生の方々が優しくて楽しかった。前回京都は8区でトップになったので、自分もそのように走りたいという気持ちはある」

 

年明けにも合宿を行い、計13泊14日間の合宿生活。
憧れの先輩を見つめながらかわいい後輩を気遣いながらチームの絆を深めていくことが京都の強さの秘訣のひとつと感じました。
3大会連続の優勝を目指して、地元・都大路に臨みます。

 

【取材】坂梨哲士アナウンサー(テレビ実況担当)

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