連続テレビ小説「スカーレット」

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庵堂ちや子役 水野美紀さんインタビュー

2019年11月16日(土)

主人公に影響を与える役を演じてみたかった
庵堂ちや子役 水野美紀さんインタビュー -『スカーレット』に出演が決まったときのお気持ちを教えてください。

「"朝ドラ"は初出演です。"朝ドラ"は全国放送なので、地方の友達や親戚にも見てもらえますし、とてもうれしいです。主人公に影響を与える役というのも演じてみたかった役どころです。20代からさらに年を重ねて、物語の要所要所で出させていただけるということで、年代をまたいで演じられるのも"朝ドラ"ならではですよね。ヒロインの半生を描いた物語に寄り添っていけるということが楽しいです」


ちや子の正義感には裏設定があるんです
庵堂ちや子役 水野美紀さんインタビュー -庵堂ちや子という役をどのように捉えていますか?

「1950年代に女性で新聞記者をやっているということ自体が相当珍しいことだったとお聞きしています。裏設定としては、ちや子のお父さんが理不尽なことで警察に捕まり、自分が正しいことを伝えていきたいという思いから新聞記者になったそうです。ちや子の正義感はそんな過去からきているんです。人の意見に左右されず、どんな嫌みを言われても自分のやりたいことを貫く強さを持った人です。
そして、ご存じのとおり、見た目を一切かまわない、外見も内面もさばさばして強い人。女を捨てたわけじゃないけれど、女の部分はいったん横に置いて、というスタンスなんだと思います」


そばかすを描いて年齢不詳な雰囲気に
-役作りの上で工夫されていることはありますか?

「登場した当時のちや子は26歳ですが、年齢不詳な感じを出そうと思いました。とても大きいめがねをかけて、実はそばかすも少し描いています。ちや子の顔は今まで自分が作ったことのない顔なので、新鮮です。
庵堂ちや子役 水野美紀さんインタビュー 演じるうえで心がけていることは、喜美子にとってちや子は年齢的にも人生経験的にも"お姉さん"ですが、しっかりしたお姉さんに見せようということは意識しないようにしています。決しておしつけがましくなく、喜美ちゃんがちや子のことを必要なときにたまたまそこにいるという感じですね。ちや子自身は影響を与えようとは思っていないのですが、喜美ちゃんに自分の意見を伝えた結果、説得力を持って影響を与えていく、という流れです。

荒木荘にいるときは、役を作り込むより、みなさんのお芝居に反応したほうがおもしろくなると思いましたので、 みなさんのお芝居をしっかり受けながら、ところどころでちや子が持っている豪快さやユーモアを出せるように心がけました」


10代を演じるさじ加減がお見事
庵堂ちや子役 水野美紀さんインタビュー -ヒロイン・喜美子役戸田恵梨香さんの印象を教えてください。

「戸田さんとは初共演なのですが、10代を演じるさじ加減が本当にお見事だなと思って見ていました。すごく自然に、とても微妙なところで、10代の若さをうまくにじませています。本当にお芝居がしっかりした方なので、かけあっていてもとても楽しいです。ご本人はさっぱりとした性格で芯に強いものをもっている方です。ですから、10代ならではの純粋さと柔らかさを演じられている中にも喜美子が本来持っている芯の強さを感じられるのだと思います」


雄太郎さんにおもしろいところを持っていかれて悔しい(笑)
-荒木荘で特に思い出に残っているシーンやセットについて教えてください。
庵堂ちや子役 水野美紀さんインタビュー 「まずはちや子の部屋が本当に汚いんですよ(笑)。仕事以外は一切かまわないという性格がよく出ていると思います。布団の下にスーツのズボンを敷いてアイロン代わりにしているのですが、私も学生時代、制服のスカートのひだを付けるのに布団の下に敷いていたので、懐かしいなと思いました。荒木荘のセットも、私の年代ですと、ぎりぎり見ているので、昭和な感じがとても懐かしいです。
庵堂ちや子役 水野美紀さんインタビュー シーンで特におもしろかったのが、喜美子とちや子が「歌える喫茶さえずり」に行ったら、雄太郎さん(木本武宏)が急に出てきて歌うシーン。角刈りのカツラに帽子に蝶ネクタイをして、もう首から上が大渋滞(笑)。真っ赤なカーテンをバックに死んだ目をして『最終列車~♪』って歌うから、ちや子は喜美子に新聞社からの引き抜き話をしないといけないのに、『こんな構図じゃ雄太郎さんにしか目がいかない、ずるいよ』って思っていました(笑)。

雄太郎さんが出ているところは、だいたいおもしろくて、おいしいところは雄太郎さんが持っていってしまうので、みんな悔しがっていたのですが、雄太郎さんのおもしろさを全力でサポートできるように心がけていました。雄太郎さんが登場してから、待機場所でも雄太郎さんを中心に輪ができて、お芝居のグルーブ感が出てきたと思います。
庵堂ちや子役 水野美紀さんインタビュー さださん(羽野晶紀)、雄太郎さん、ちや子が集まって、喜美ちゃんの初恋を心配していた一連のシーンも印象に残っています。みんなで喜美ちゃんのことを思って心配している気持ちや荒木荘の優しい空気感がにじみ出ていましたよね。周りの人から言われて初めて自分が恋していることに気づくなんて、設定もおもしろいです。

ちや子のシーンで言うと、尊敬していた新聞社の先輩・ヒラさん(辻本茂雄)に裏切られて、二日酔いでやけ食いしているシーンが印象的です。ショックで何も食べられないのではなく、やけ食いするところが、とにかく前に進んでいく、がむしゃらなちや子らしいなと思いました」


これからも喜美子の人生に影響を与えていきたい
-最後に視聴者にメッセージをお願いします。
庵堂ちや子役 水野美紀さんインタビュー 「荒木荘の撮影が始まった当時、戸田さんから『水野さんは大阪編で終わりですか?』って聞かれたのですが、だったらなぜ45歳の私が、20代のちや子をやっているんだと(笑)。頼むから、実年齢かそれ以上までは出してもらわないと困りますと言ったのですが(笑)、これからも喜美子の人生に要所要所で影響を与えていきたいなと思います。

チーム信楽のみなさんのチームワークが固まったであろうところで、チーム大阪にバトンタッチされ、大阪も負けてないぞという気持ちで、みんなでしっかり演じてきました。そしてまた、よい形でチーム信楽にバトンをつないでいけたらいいなと思っています」


【スカーレット(緋色/ひいろ)にちなんで、好きな色を教えてください】
「若いころは黒とか暗い色が好きだったのですが、子どもが生まれてからは明るい色が好きになりました。特に好きなのが黄色。子どもの靴とか小物とか、気づいたら黄色に手が伸びています」