連続テレビ小説「スカーレット」

今週のきみちゃん

今週のきみちゃんVol.8「絵付けとフカ先生とちや子さん」

2019年11月16日(土)

ヒロイン・喜美子役の戸田恵梨香さんが、毎週の放送の中から印象に残ったシーンやエピソードについて語ります。


まさか絵も自分で描くとは思ってもいませんでした
今週のきみちゃんVol.8「絵付けとフカ先生とちや子さん」 火鉢の絵付けに魅了された喜美子は、熊谷照子(大島優子)の口添えで絵付けの体験をさせてもらうことに。その後、正式に絵付け師・深野心仙(イッセー尾形)から弟子入りの許可をもらった喜美子は、新聞紙にひたすら線を引く練習を始めます。

「陶芸の練習はしていましたが、まさか絵も自分で描くとは思っていなかったので、正直なところ驚きました。絵というものは、本当に繊細に結果が出るものだと思うんです。私は絵を描くのは好きですが、きちんと習ったわけではないので、なんて大それたことをやっているんだ、という気持ちにもなりました。陶器に描くときと、紙に描くときでは、質感も筆のタッチも全然違うんです。幸い、習字を学んでいたため、筆の動かし方はイメージできたので、なんとか描くことができました。貴重な体験をさせていただけて、とても楽しかったです」


やっと甘えられる人が来てくれた!
今週のきみちゃんVol.8「絵付けとフカ先生とちや子さん」 雑誌記者として琵琶湖の取材にやってきた庵堂ちや子(水野美紀)が、喜美子の実家を訪ねてきてくれました。ちや子の新しい仕事の話を聞くうち、喜美子は、一度は諦めかけた絵付けへの思いがあふれだし、母・マツ(富田靖子)、妹の直子(桜庭ななみ)らの前で、大泣きします。

「ちや子さんの顔を見たとき、『やっと甘えられる人が来てくれた』という思いになりました。喜美子にとってちや子さんは、迷ったときの道しるべのような存在。ちや子さんと一緒のシーンは、私自身、とても安心するんです。

喜美子の長女としての立場を考えると、妹たちの前で、自分のやりたいことがかなわなくて泣くなんて、本当だったら恥ずかしいし、嫌だと思うんです。だけど、ちや子さんが目の前にいると、そんなことよりも感情が先に出てしまう。まずは考えてから行動する喜美子が感情に負けちゃうんですよね。
喜美子がいかに家族の前ではつらい顔を見せないでいるのか、そして、喜美子が抱え込んでいた感情がとても大きなものだったということが分かるシーンだったと思います。

これまでずっとやりたいことを我慢してきた喜美子が、ようやく本気でやりたいことを見つけたのに、それもかなわないなんて、しんどいな、つらいなとつくづく思いました。お父ちゃん(北村一輝)もお母ちゃんも、喜美子のことは心配だし、申し訳ないって本当は思っているんだろうなと思うとよけいに切なかったです」


イッセー尾形さんの深いお芝居に心底感動しました
今週のきみちゃんVol.8「絵付けとフカ先生とちや子さん」 笑顔で踊りながら絵付けをしている深野の姿を目撃してしまった喜美子。深野は日本画家だった自分がなぜ絵付け師になったのか。その理由を、従軍絵師として戦地へ赴いた時代へさかのぼって語ります。

「台本を読んだ時から、このシーンをとても楽しみにしていました。一人芝居をずっとされてきたイッセー尾形さんが、この長いセリフをどのように演じられるのか興味があったからです。実際、目の当たりにすると、それはそれは深くて。胸の奥のもっともっと奥にまで入ってくるような味わい深さと重さがあって本当に感動しました。
今週のきみちゃんVol.8「絵付けとフカ先生とちや子さん」 私は演じる際、役の理論・理屈を考えてから感情を乗せていくタイプなのですが、イッセーさんは、その場で起きたこと、感じたことをそのままことばや体で表現される方なんです。もちろんイッセーさんも理論・理屈はお持ちだと思うのですが、私よりもっと立体的に台本を見てらっしゃるんだろうなと感じました。私は基本、受け身のお芝居をしていたのですが、何か出したときにはすぐに返してくださるし拾ってくださるんです。そんなイッセーさんとのやりとりは本当に楽しくて、とても有意義な時間でした。
今週のきみちゃんVol.8「絵付けとフカ先生とちや子さん」 喜美子は『絵付けをやりたい?絵付け師になりたい?どっちでもないわ、わかった、うちはフカ先生についていきたい』と言いますが、私自身、このセリフを言う時は、本気でそう思っていました」