旬の人・時の人

2019年04月24日 (水)

奈良大学教授 上野 誠さん

 

rw20190422ueno01.jpg

 

 新元号「令和」が、万葉集から出典されたことから、改めてこの歌集に注目が集まっています。長年、万葉集を研究に携わってきた奈良大学教授の上野 誠さんに、歌の楽しみ方や魅力を伺いました。
「令和」は、大宰府で開かれた梅の花見の宴を描いた序文が出典だということです。今回はそれに因んで、宴をキーワードに、万葉集の魅力を伺いました。
大伴家持は、宮廷での行事やそこで歌われた歌を、詳細に歌日記に残しています。宮廷の大事な宴席に、正月の朝賀があります。日記には、正月は天皇から宴席を賜ることや、天皇がお題を出し歌会となることなどが記されています。

 

 大宮の 内にも外にも 光るまで 降らす白雪 見れど飽かぬも

 

家持も言葉を尽くして正月を祝っています。宮廷社会では、しきたりと伝統を理解し、素晴らしい歌をつくれることが欠かせませんでした。

 

 仲間内の気軽な宴では、即興的に歌を作って宴を盛り上げることができる人が活躍したそうです。食べ物の器に使われていた蓮の葉で歌をと言われて作られた歌です。

 

 ひさかたの 雨も降らぬか 蓮葉(はちすば)に 溜まれる水の 玉に似たる見む

 

雨が降ればいいのに。蓮の葉に玉のような雨粒が見られるのにという、宴に集う人たちの思いが現れています。上野さんは、宴は知的な遊びであり、思いを吐露する場だったと言います。

 

多くの歌を集めた家持の、宴に対する思いをこめた歌が、万葉集の最後にあります。

 

 新しき 年の初めの 初春の 今日降る雪の いやしけ吉事

 

新しい年が、新春に降った雪のように、良いことが重ねられますようにという願いが伝わってきます。
上野さんは、新元号「令和」をきっかけに、細やかに掬いとられた人々の「心の風景」を楽しんでほしいと話しています。

 

 

 

2855_thumbnail_2.jpg

関西ラジオワイド ホームページ

 
head_banner2.jpg

インターネットでも放送と同時に番組を聞けます。

 

とっておき川柳・夕刊ポエム 聴き逃しクリックすると音声が再生します

もっと見る

関西ラジオワイド

もっと見る

関西ラジオワイド 読むらじる。

もっと見る

関西発ラジオ深夜便

もっと見る

ラジオ深夜便 読むらじる。

もっと見る

関西 NEWS WEB

もっと見る