2018年10月16日 (火)
「旬の人・時の人」兵庫県立御影高校環境科学部生物班顧問 河合祐介先生 1年 田中茉子さん、松本拓磨さん
兵庫県立御影高校環境科学部生物班は、通称"きのこ部"と呼ばれています。毎月1回六甲山地の再度(ふたたび)公園に出かけてキノコの観察を続けています。定点観測は17年に及び、これまでに600種ものキノコを確認しました。針葉樹や広葉樹等の植生のバランスがよく、多様なキノコが見つかるそうです。まずどんな環境に生えているかを確認し写真撮影します。そのあと根元から採取して持ち帰り、フリーズドライにして専用の樹脂を塗り標本にします。持ち帰る途中で傘が開き始めて、悪臭が漂い困ったこともあったそうです。
部員に人気があるのは、タマゴタケです。白い卵の殻を破ったように出ている軸のうえに赤い傘が開きます。
17年間に、それぞれのキノコが何回確認されたかグラフ化すると、数回しか確認できなかったものが圧倒的に多く、毎年確認できるもののほうが少ないそうです。
生徒たちの研究結果は、全国野生生物保護実績発表大会で林野庁長官賞を受賞しました。神戸市立森林植物園で開かれている「六甲山のキノコ展2018」(12月14日まで、水曜休園)では、彼らの集めた標本やキノコの香り体験などができるそうです。色や大きさなど多様な形態のキノコ達、いったいどんな香りがするのでしょうか?
インターネットでも放送と同時に番組を聞けます。