2019年09月30日 (月)
滋賀県 甲賀市
連続テレビ小説「スカーレット」がいよいよ始まりました。そこで今回のあの街この街はドラマの舞台、甲賀市の信楽地域を訪ねました。
タヌキの置物で有名な信楽で陶器づくりが始まったのは室町時代からといわれています。すり鉢、茶壷、茶道具、火鉢、燈篭、タイルなど時代に合わせた陶器が作られてきました。タヌキが有名になったのは昭和26年。昭和天皇が行幸された際、タヌキの置物に旗を持たせてお迎えしたことがきっかけだということです。
最近は信楽で陶芸の仕事がしたいとやってきて窯を開く人もいるということで、大小合わせると200を超える窯元がありますが、今回は代々この地で信楽焼を作り続けている小西啓吾さんの陶房にお邪魔しました。小西さんはこの道47年。小西さんの手に掛かると、ろくろの上の粘土の塊が30秒くらいで立派なとっくりに仕上がります。まさに熟練の技。この技を磨く為に片手で作ってみたり、ミニチュアサイズの作品を作ったりの訓練を続けたそうです。
ろくろを回すときは常に無心。雑念が入ると良い陶器はできないので、仕事前の夫婦喧嘩はご法度だそうです。小西さんの陶房では今は主に食器類を作っていますが、一度使ったら忘れられない使い心地のものをこれからも作っていきたいと話していました。
小西さんの作った急須と湯飲みで地元産のお茶を頂いてみると、お茶の旨味が最大限に活かされています。優しい陶器の手触りと温もり。忘れられない使い心地でした。
インターネットでも放送と同時に番組を聞けます。