2019年03月11日 (月)
大阪府 和泉市 「アート・ガッシュ」プロジェクト
大阪府南部の和泉市で、アートプロジェクトが進んでいます。北斎や写楽などの浮世絵や、モネ、ゴッホ、ピカソなどの西洋絵画など、有名な作品をリライト(再描画)した作品を、公共施設や公園、大学など30か所に設置して観てもらおうというものです。
プロジェクトの名前は、「アート・ガッシュ」。ガッシュとは、「湧き出る」とか「溢れ出す」という意味で、作品が美術館を飛び出して町じゅうに溢れ出すというものです。
市の文化施設「和泉シティプラザ」の外壁に描かれているのは、浮世絵、富獄三十六景神奈川沖浪裏をリライトした、泉州沖勇魚浪裏(せんしゅうおき いさなのなみうら)です。
波の構図はそのままに、かつて泉州沖で行なわれていたクジラ漁の様子が描かれ、船でウチワを持ってクジラに向かっている人々は、この地域でも盛んな「だんじり祭り」をイメージしているということです。京都在住のイラストレーターで僧侶の中川 学さんの作品です。
他にも和泉市久保惣記念美術館に収蔵されている名画をリライトしたものなどを観ることができます。
地元で綿業を営んでいた企業のコレクションが市に寄贈され、昭和57年に開館したこの美術館には日本や中国の絵画や書、工芸品などを中心に、約1万1千点を収蔵されています。
美術館までは、泉北高速鉄道の和泉中央駅から徒歩約25分。
その道のりの途中に作品があるということで探しながら歩いてみると、道中が楽しく、美術館で元となる作品を見ると、親近感が湧いてきます。
アート・ガッシュの作品は製作途中のものも多く全作品が揃うのは、3月21日(木)の予定です。
当日は泉北高速鉄道の和泉中央駅前、エコール・いずみ・アムゼ広場で「アート・ガッシュ完成披露 アートとほろ酔いフェスタ」が開かれる予定です。
インターネットでも放送と同時に番組を聞けます。