あの街この街

2018年12月17日 (月)

12月13日放送 「兵庫・赤穂市」

 

兵庫県赤穂市では毎年12月14日、赤穂義士討ち入りの日に赤穂義士祭が行われます。今年で150回目を迎えます。今回のあの街この街は義士祭前日に赤穂の街を訪ねました。

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 赤穂義士祭では例年赤穂城跡の周辺で忠臣蔵パレードが行われます。
参勤交代の様子を模した大名行列やプロの殺陣師が殺陣を披露しながら進む行列など800人を超える人が参加しますが、やはりメインは四十七士が太鼓を打ち鳴らしながら進む義士行列。お馴染みの装束で登場します。

そして足にはわらじ。
実は近年、このわらじの調達が問題になっていました。
義士祭が始められた明治30年代から昭和の半ばくらいまでは
わらじを作れる方は沢山いました。でも今はわらじを見たことが
ないという方が多いですよね。
町では今から15年前にわらじをつくる
ボランティアグループを結成しました。赤穂市手作り文化伝承の会の
みなさんです。今年は、わらじとわら草履合わせて
450足作りました。この内250足を義士祭に使い、200足はその他の地元の祭りに使うそうです。
初めてわらじを履かせていただきました。

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ワラだけで出来ているというのに思っていたよりしっかりしていて
しばらく履いていると足に馴染んできます。足の指を曲げやすいので
踏ん張りもききます。
わらじに使われるのはもち米の藁(わら)。通常の米の藁より丈が長くて
柔らかいのだそうです。地域の農家から譲ってもらい、天日干しをするなどした後保存。翌春から秋にかけてわらじを作り、秋に奉納。また翌年の為に・・と伝承の会のみなさんの活動は
ほぼ1年間休みがありません。
そしてわらじを編む作業は中々大変で肩こりが大変だそう。
上手に作れるようになるまで3年ほどかかり、慣れているみなさんでも一足編むのに1時間半は掛かります。
それでも会長の山本光輝さんは「赤穂に生まれたので赤穂の為に活動できていることがとても嬉しい」と話します。
会員のみなさんは「義士祭が今年も滞りなく行えますように・・」と
祈りながらわらじを編んでいらっしゃるということです。
華やかなパレードの陰には赤穂のみなさんの街を愛する気持ちが
あったのですね。

radio20181213ako03.jpg(斉藤弓子キャスターと赤穂市手作り文化伝承の会のみなさん)

 

 

 

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