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2023年04月21日 (金)

特集番組 御堂筋線モダン建築でたどる大阪100年

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万博まで、いよいよ2年。舞台となる大阪とは、いつ、どんな過程を経て出来た町なのだろうか?
折しも2023年は、大阪最古の地下鉄・御堂筋線(1号線)の開業90年(5月)と箕面新駅延長(年度末)の節目の年。
沿線には、大阪の大動脈としてその発展を支えてきた建造物が、奇跡的に数多く残されている。
界隈に現存するモダンビルや地下街 及び周辺地域の歴史を掘り下げ、大阪100年を前後編で立体的に描く。

【前後編ナビゲーター】片岡愛之助

 

<前編>“大大阪”の成立から高度成長期“花の御堂筋”

【放送】6月8日(木)よる7:30[総合・関西地方]

■関東大震災による首都壊滅後の1925年、日本一の人口に膨れ上がった大阪。商業・紡績業が繁栄し、既に市電が開通(1903)していた中之島から堺筋には最先端コンクリートビルが続々と建設された。御堂筋線開通前夜の“大大阪”時代とは? 
■1933年、沿道商家の受益者負担による「道路と一体」で計画された御堂筋線が開通。ロングホーム・シャンデリア灯のモダンな梅田駅から心斎橋に至る地下鉄が、更に4年後には、幅44m・沿道建物高さ規制(100尺制限)・地下電線・800本のイチョウ並木が特徴の御堂筋が誕生した。“東洋のパリ”と称された景観誕生までの道のりを追う。 
■1964年 御堂筋線は新幹線開通に伴い出来た新大阪駅まで延長。この時期 南海ホークス優勝パレード(1959)や新御堂筋開通(1969)が話題になった御堂筋は、沿道建物の「高さ制限」で全国的に注目された。一方で、60年代初頭 梅田地区で3つの地下街がオープン、首都を上回る地下規模を誇った。この時代の大阪の都市戦略はいかなるものだったのか。

 

<後編>70年万博からバブル、そして未来都市OSAKA

【放送】6月15日(木)よる7:30[総合・関西地方]

■1970年の大阪万博を契機に、御堂筋線は万博会場に通ずる北大阪急行との乗入れを開始。戦後の無秩序が残っていた梅田では駅前第一ビルが竣工、その後第四まで建設され、新宿西口を上回る高層ビル街となった。90年の花博を契機とした鶴見緑地線・大阪モノレール新設等の「大阪開発ラッシュ」の中、御堂筋沿道高さ(100尺)制限が遂に緩和され、景観論争の先駆けとなってゆく。
■2023年度末に御堂筋線は凡そ50年ぶりに延伸(北大阪急行・箕面萱野駅まで)御堂筋ビジョン(2019)に基づいて、御堂筋側道完全歩道化も計画される等、変わり始めた大動脈と大阪の未来を見つめる。