高校野球

2020年08月16日 (日)

桐生第一「最後まで信じて」

群馬の桐生第一高校を率いた今泉壮介監督、41歳。アプリも使いながら心を通わせてきた選手たちを「最後まで信じて」交流試合で指揮を執りました。

【就任3年目の若手監督】

kiryuu1jpeg.jpeg(写真:試合後の今泉監督)

 就任3年目の今泉監督は甲子園での初采配を終え「3年生が最後まで粘り強く戦ってくれました。選手を最後まで信じて、必ず打ってくれると信じて送り出した」と話しました。 接戦の末、勝利を収めることはできませんでしたが、就任当初から指導してきた選手たちへの信頼は最後まで揺るがなかったと試合後のインタビューで語りました。監督に就任したのは、2年前の秋の県大会の1週間前。全国優勝も成し遂げた前監督の突然の退任に選手たちが動揺するなか母校の野球部を守ろうと監督を引き受けました。目指したのは選手たちが自分で考え、行動できるチームです。

【アプリの活用で環境整備】

kiryuapuri.jpg(写真:アプリのアップ画面)

 スマホ世代の選手たちとのコミュニケーションのために、まず、取り入れたのは、アプリ。体のどの部分が痛いか、疲労度はどのくらいかなど選手たちは手軽に報告できます。

 kiryuuhirose.jpg(写真:スマホを触る廣瀬選手)

キャプテンの廣瀬智也選手は「言いずらかった体の痛みやささいな悩みも伝えやすくなった」と監督との距離感が近くなったことを明かしてくれました。

【「感謝」を胸に甲子園へ】

今泉監督の就任から2年。センバツ出場を決めましたが、新型コロナウイルスの影響で大会の中止が決定。部活動の自粛期間中、選手たちは寮を出て自宅で過ごすことになりましたが役立ったのがアプリでした。アプリでの監督との会話の中で廣瀬選手が何度も書き込んだ言葉が「感謝」。野球ができること、仲間と一緒に過ごせること、自分たちのことを真剣に考えてくれる監督がいること。廣瀬選手は今までと違う気持ちで強豪の明石商業との試合を迎えました。

hirosedaseki.jpeg(写真:交流試合8回の廣瀬選手の打席)

 桐生第一は1点を追う8回にツーアウト二塁三塁としてキャプテンの廣瀬選手が打席に。しかし、空振り三振。結果を出すことはできず、試合に敗れました。

 kiryuu2.jpeg(写真:廣瀬智也 主将の試合後のインタビュー)

それでも試合後の廣瀬選手は笑顔でした。「お世話になった人のことを思うと不思議といつも以上の力が出ました。それでも打ち切れなかった。監督は、自分たちのことだけを考えてくれた、そういう人。本当に感謝しかない。3年間あっという間だったけど本当に楽しかった」。今泉監督も満足そうな表情を浮かべていました。「ずっと選手たちを見てきたが、ここまで来れたのは選手たちの 努力。それ以外、何もない。この場に自分を連れてきてくれたこと、本当に感謝しかありません」。今泉監督が就任当初から真剣に向き合ってきた桐生第一の選手たち。だから監督は「最後まで信じた」。選手たちも感謝を力に変えて、甲子園を全力で戦い切った。すばらしい絆を感じた夏でした。

 (甲子園取材班 中藤貴常記者)

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