高校野球

2020年08月11日 (火)

広島新庄~名将に見せた成長した姿~

高校野球交流試合、2日目の第1試合に登場した広島新庄高校の選手と監督は、スタンドに来ることが叶わなかった恩師への感謝の気持ちを込めて甲子園の土を踏みました。

【広島の名将、去る】
広島新庄が6年ぶりに出場するはずだったセンバツの中止決定から約3週間後の3月末、迫田 守昭さん(74)が12年余り務めた野球部の監督を退きました。前任の広島商業を含め、甲子園に春夏合わせて6回チームを導いた迫田さんは「チームの状態がいいときに次に引き継ぎたい」と退任を決意。最後のミーティングでは「世の中コロナで大変だが、これに打ち勝ってほしい」という最後のメッセージを贈り、グラウンドを去りました。

sakoda.jpg                                               (写真 2016年8月)

【“恩師のために”】
センバツで指揮を執るはずだった迫田監督。この交流試合はスタンドから見守ろうと考えていましたが、新型コロナウイルスの影響を考慮してやめました。甲子園に来ることが叶わなかった恩師のために。大会を前に下 志音主将は「成長した姿を見せたい」と話していました。
その思いは新監督も同じでした。宇多村 聡監督は広島商業時代の迫田さんの教え子で大学卒業後に広島新庄のコーチに就任。守りからリズムを作る迫田さんの指導を11年間学びました。宇多村監督は「選手たちが迫田さんから教えてもらったことを出し切れるようにしてあげたい」と語っていました。

試合は強打の天理を2点に抑え勝利。エース・秋田駿樹投手と2年生の秋山恭平投手の左腕2人の継投が光りました。秋田投手は「迫田監督には、ボールが高めにいくのは気持ちの問題と教わった。常に低めを意識して投げられた」と話しました。バックも何度も好守を見せ、ショートの瀬尾秀太選手は「迫田監督のノックのおかげで難しい打球を処理できるようになった。ここで活躍できてよかった」と振り返りました。迫田さんが作り上げた、広島新庄らしい守り勝つ野球を実践しての勝利でした。

【自信を持ってそれぞれの道に】
広島市の自宅でテレビ観戦した迫田さん。教え子たちの甲子園でのプレーをどう見たか試合後、電話で聞くと、「ミスを全員でカバーできていた。チームが一つの方向を向き、選手たちの成長を感じた」と喜んでいました。そして「センバツが中止になり練習できない時期もあった中、ここまでよく頑張った。きょうの経験がこれからの人生で生きる。自信を持ってそれぞれの道に進んでほしい」とエールを送りました。
この夏一度きりの甲子園に全力で臨んだ選手たちの強さを感じた迫田さん、電話越しに聞こえる声は最後までうれしそうでした。

(広島放送局 坂梨宏和記者/甲子園取材班 今村亜由美記者)

 

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