2019年07月03日 (水)
香取慎吾さんインタビュー
7月2日に、香取慎吾さんのインタビューを放送しました。公開中の主演映画に込めた思い、そして新しいスタートから2年を迎える心境を聞きました。
——新しいスタートを切ってから、単独での主演映画というのは初めてですが、何か臨む上で気持ちは違いましたか?
香取:映画をやると決まった時はプレッシャーがありましたね。
——これまでとは違ったプレッシャーだった?
香取:そうですね。あんまりプレッシャー、緊張感なく生きてきたんですけど、なんか気負いすぎというか。そんなふうに僕は思うほうじゃないのに。
【演じたのは“依存する男”】
香取さんが映画で演じたのは、賭け事がやめられず生活を恋人に依存する主人公です。その恋人は何者かに殺されます。主人公はぬれぎぬを着せられ、次第に自暴自棄になっていきます。
——香取さん演じる主人公は、どんどん落ちていく(役)。悪い人間ではないんですけど、弱い人間かなというところがあって。(主人公のように)「何かに依存する気持ち」を、香取さん自身は理解できる部分はありますか?
香取:うーん、ありますよ。アートが好きで、絵を描くのも描き続けたい、やめられないとか。このお仕事もそうかもしれない。なんか大変な部分もあるけど、もう本当に子どもの頃から僕はエンターテインメントのお仕事をさせてもらってきて、つらいことがいっぱいあってもやめられないですよね。好きなんだと思います。
それこそ、香取慎吾、慎吾ちゃんのパブリックイメージは、「上を向いて、前を目指して1歩ずつでも」というのがありますけど…。それでもやっぱり下を向いて、苦しい時もつらい時も人生でたくさん経験しているから、40代の男の「にじみ出る感じ」は、今の僕だからこの役でこの映画に参加できたのかなというのはありますね。
——その「にじみ出てくる感じ」はどうやって、年齢重ねれば出てくるものですか?
香取:いや、やっぱり経験じゃないですか?それこそ、主人公じゃないけど、つらい思い、下を向く時間から上を向ける瞬間が増えていくと、それこそ年輪じゃないけど積み重なっていくのかな。
【この2年間の思い】
香取さんは、稲垣吾郎さん草彅剛さんと、「新しい地図」として活動を始めてまもなく2年。ことし、42歳になりました。
——2年前に思い描いていた2年後の姿と、実際の今の姿と違うものですか?
香取:全く違います、全く。1年ぐらいゆっくりというか、先を見つけるための時間だったり、どう進むかの時間になったりするのかなって。もちろん、自分のためにもファンの皆さんのためにも、少しずつでも今できることをやっていたいとは思っていたけど。もう少し今までの人生とは違う時間を作れるというか、そういう時間が自然に生まれるのかなと思っていたんですよ。それがめちゃくちゃ忙しかったんですよ。
——ゆっくり出来なかった?
香取:出来ない。もう、だから幸せですよ。
【これからも光り続けたい】
香取:自分もそうですし、生きていると生活していると、つらいこと苦しいことたくさんあるんだけど、そんな中に光がさす瞬間を、ちゃんとキャッチできなくてもさす瞬間があるんじゃないかなとか。映画を見終わった後に、今の自分って居場所がどこなんだろうとか、生活の中での何かを感じとってもらえたら。
——ちなみに香取さんは今、光がさしている瞬間ですか?
香取:さしてますよ。皆さんにさしてもらっています。だから輝かなければ・・・