歴史秘話ヒストリア

2017年10月12日 (木)

聖徳太子の棺 伝説のその先へ

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聖徳太子の最期にまつわる重要な遺物をテレビ初公開

 

 私は、聖徳太子=「1万円札」とぱっと思い浮かぶ世代ではありませんが、やっぱり“あの”肖像画のイメージ、ありますよね。けれども、描かれている服装や髪型は、太子の時代には無いものばかりということがわかってきているそうです。何人もの話を同時に聞き分けた、という有名な伝説もやはり“伝説”であって、ほんとうにあったかといわれるとウーンという感じですし、「太子は実在しない」という説をとなえる専門家もいらっしゃるとかで、聖徳太子の存在は、いささか あいまいもこ としているようです。

 

 その一方で、お墓や棺(ひつぎ)の一部はしっかり残っているというからなんともフシギ。上の写真にあるのはその棺の一部ですが、当時貴重だった絹の布などを張り、漆を塗り重ねて固めた素材で、時の相当な権力者のために作られたものと推定できます。また、いくつかの遺跡の発掘現場では、聖徳太子の時代のものと思われる「巨大道路」「ダム」の痕跡なども発見され、聖徳太子が実際におこなった政治の姿もだんだんと明らかになりつつあります。こうなると“伝説上の人物”とかんたんに決めていいものかどうか…

 

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光背の金石文の再現に挑戦する鋳物師の小泉武寛さん

 

 法隆寺本尊で国宝の釈迦三尊像の「光背(こうはい)」に彫り込まれた196文字の文章に、聖徳太子の実像に迫る大きなカギが隠されていました(「光背」とは仏像などの後光を表す装飾)。今回、その文字のタッチと金メッキの作成を当時の材料を用いて再現し、この金石文(金属器や石碑などに彫られた文)が、釈迦三尊像の作られた時期と同じものであると判明。仏像に刻まれたものとしては、日本最古の金石文であることが確実になりました。そして、そこに記されていた内容が、聖徳太子の知られざる実像を、さらにはある「謎」を明らかにしていくのですが、それについては番組をお楽しみください。

 

 冠位十二階の制や憲法十七条などでご存じのように、日本史における偉人中の偉人ともいえる聖徳太子ですが、語り継がれている「伝説」と「事実」のあいだに、いまだ解明されていない謎があるようです。発見された「事実」をもとに、なぜ聖徳太子の「伝説」は生まれたのか、一緒に考えてみませんか?

 

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大阪府太子町の叡福寺に聖徳太子の墓があります

 

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聖徳太子にゆかりのある奈良県王寺町のキャラクター「雪丸」と

 

歴史秘話ヒストリア

「聖徳太子の棺 伝説のその先へ」

http://www4.nhk.or.jp/historia/

 

■ コメント(11)
  • 匿名

    2017年10月12日 22時46分

    あさひさん、こんばんわ。

     聖徳太子不思議な人物ですね。過去にNHKで本木雅弘さんが主役の聖徳太子をテーマにしたドラマを思い出しました。太子のイメージは私の周りでも評価が分かれます。
     10人の言ったことを一度に聞き分ける神童、女帝推古天皇を補佐した名摂政。一方では冠位十二階を制定し身分制度を確立した張本人、はたまた馬小屋で生まれたからイエス・キリストの物語をベースにした伝説の人物・・・・
     でも、長きにわたり一万円札の肖像画に採用されていることは、日本人のDNAには太子への尊敬の念が刻まれているのかも知れませんね。今回は、本当に太子が存在したのかどうか、純粋にミステリーを楽しみたいです。
     ところで、今回のあさひさんの写真、いつもとイメージがすこし違いますね。太子が活躍した飛鳥時代をイメージしたのでしょうか?

  • きみはな

    2017年10月13日 21時03分

    歴史ヒストリアを今、見終わった所です。とっても気になることが、、。最初に出て来た聖徳太子の柩の一部が古墳(お墓)の外にあるなら、古墳の中はいま、どうなっているのか。
    墓を荒らされて、何もない状態なんでしょうか?
    明治時代にはちゃんとなっていたんでしょうか?
    興味シンシンです!

  • 八束 磨里

    2017年10月13日 21時23分

    こんばんは。ワタクシも……、聖徳太子といえば一万円札、五千円札、その前は千円札だったこと、一万円札が今の諭吉さんよりずっと立派だったなんて、全然知りません(^_^;)。ですが、大和の国造りの確たる礎となった文化を、自身で育んでいた、古代史にはなくてはならない存在として、常に意識して来た存在です。そう……、50歳を迎えずに亡くなられ、その当時も惜しまれ、後の世で国を創るための象徴とされた方……。素晴らしい造りの棺は、贈るべくして贈られたもの、ですね。
    法華義疏に、自分の考えをきちんと書かれていらっしゃったのが、印象的でした。自分の言葉で伝える、他からの受け売りではない著述。今に生きる私たち、大いに学ぶべきことがございますね。

  • ぶるちゃん

    2017年10月13日 21時47分

    こんにちは!
    聖徳太子は当時の中では相当長身だったようですね。釈迦三尊像だったかな??アーモンドみたいな目!独特な表現でビックリしました(^^)
    昔の人々にとって、仏教はとても大切なものだったのだなと考えさせられました。仏教で国づくりをしたりと。。。
    自分は過去の出来事により、神や仏を否定しています。でもいつの時代も人々の心の支えになっているものなんですよね!不思議なものです。。人にも文化に対してもリスペクトすることは変えてはいけない、そんな気がしました。。
    歴史秘話ヒストリアを拝見するようになって、自分の中で少し変化が起こってきている、そんな気がします。あさひさんが参拝する姿も映りますしね(^^)
    さて、今回も楽しく拝見できました。ロケなどなどお疲れ様でした。あさひさん、お変わりないですか?また今年も寒くなってきました。身体に気を付けて、マイペースに、できるだけポジティブに、がんばりましょう!!!
    次回は沖ノ島!こちらも楽しみに拝見したいと思います。
    それでは、また!!

  • 四国犬

    2017年10月17日 19時21分

    井上あさひ様

    ヒストリア聖徳太子の回
    私は聖徳太子は実在したと言う大前提で拝見しました。
    光背に彫り込まれた銘文のタッチのスムーズさの謎解きには「閃きっ!」と思わず声が出ました。
    あさひさんのロケの方は衣装や髪型がどことなく古代風で番組内容とマッチしていましたね。
    たまに見る前髪アップのあさひさんも清潔感があってとっても素敵でした。

  • ちちまる 

    2017年10月19日 01時26分

    1万円札と言えば・・福澤諭吉ですが、いまだに聖徳太子も福澤諭吉に負けないぐらい思い浮かびます(笑)

    雪丸くんがドローンと合体して空を飛ぶ・・
    とても面白いアイデアですね(笑)

  • 局まさひろ

    2017年10月22日 23時01分

    あさひ様  初投稿です。歴史好きにはたまらない内容でした。聖徳太子は実在する?
    とは、思っていない派だったので、驚きました。釈迦三尊像の銘文から大使の実在を探し
    なおかつ、大使の棺の存在を割り出せたのはヒストリアのお手柄です。
    これからも歴史好きにたまらない番組を制作してください。楽しにしています。
    あさひ様ファンになりました。

  • 井上あさり

    2017年10月25日 08時23分

    あさひさん、こんにちは。

     個人的には”聖徳太子は実在”したという結論に至りました。今回のヒストリア観て歴史とは記憶するものではなく、仮説を立て推論し検証するものだと改めて認識しました。特に飛鳥時代のような文献が少ない古代期の検証は科学が活躍するのですね。棺の素材と飛鳥/奈良時代の検証比較から、権勢を振るった藤原氏よりも高級な素材が使われていた事が決定打となりました。
     17条憲法も冠位十二階も小学校時代に覚えさせられただけでしたが、内政面もさる事ながら隋と法治国家として対等にわたりあう外交を目的に確立されていった事も勉強になりました。
     今回のヒストリアを観て、”古代にロマンを感じる!”という人の気持ちが何気に分かる気がしました。
     あさひさんはどんな結論に至りましたか?

  • おーい、はに丸くん。

    2017年10月26日 22時22分

    こんばんは~。
    井上さんの司会やナレーションは、心地よく
    教養番組でも色々なことが学べて、吸収できている感じがします。
    今後とも、色々な教養番組を担当してほしいです。

    夜中の選挙特番もされていたみたいで、生活リズムも大変でしょうが
    体調にはお気を付け下さい!!

  • makowara2

    2017年10月28日 15時03分

    拝見しました。文献的考察が大変素晴らしい、と思いました。スタッフさんお疲れ様です。
    しかしおそらくは宮内庁などにもっと優れた学者垂涎の資料があるように思います。遺骨がないはずがないので。以前は神格化までされていた世界有数の伝統のある家柄ゆえ、簡単に大昔の資料など調べられないのでしょうけれども。
    日本人の精神的支柱とはなにか、ということまで言及すると大変ですが、確かに和を以て貴しとなす、は確かにあると思います。

  • ひよこ

    2017年11月03日 19時10分

    あさひさん、こんばんは。
    叡福寺、達磨寺、安福寺でのリポートご苦労様です。

    聖徳太子と言えば一万円札と五千札の思い出があります。
    実際の姿は肖像画とは異なるようですね。
    まだまだ謎が深い感じがしました。
    次回は沖の島ですね。楽しみにしてます。