えりの気象日記

2019年08月09日 (金)

来週 台風10号で大荒れの天気に?

大型で強い勢力の台風10号は、小笠原の近海に停滞しています。来週にかけて日本の南の海上を比較的遅い速度で北上する見込みです。これまでの予想よりも西寄りの進路をとる予想に変わっていて、近畿地方にも影響がでそうです。また、この台風は、北上しても強い勢力を維持しそうです。

eri2019080901.jpg

台風のエネルギー源は、海面からの水蒸気です。このため海面の水温が高いほど、大量のエネルギーを取り込むことになります。日本の南の海上は、海面水温が27度以上の範囲が広がっています。台風10号がこの水温の高い海上を進むことによって、エネルギーが供給されて、勢力が落ちないというわけです。

eri2019080902.jpg

大きな渦を巻く雲が、台風10号です。中心付近には台風の目がくっきりと見えています。台風の目が見られるのは、台風が最盛期を迎えている証しです。台風の目は、雲がないことからも分かるように、雨や風が弱いところです。

eri2019080903.jpg

なぜこのようになるのかというと、遠心力が関わってきます。遠心力とは、回転しているものの中心から遠ざかろうとする力です。台風は反時計回りに風が吹いていて、中心ほど風速が大きくなります。ところがその反対に、外側に引っ張られる力も強く働くようになります。このため風が中心付近に吹き込まなくなり、雲ができなくなるんです。これが台風の目です。

eri2019080904.jpg

来週にかけての予報です。この先3日間は晴れ間が広がりそうです。ただ、山沿いでは夕立にご注意ください。来週、13日火曜日以降は台風の影響を受けそうです。台風の速度が遅いため、影響が長引くおそれがあります。来週は、いわゆるお盆休みに入る方も多いと思います。今後の情報に十分ご注意ください。

eri2019080905.jpg

※予報は9日午後7時現在のものです



parts21004.jpg

気象予報士 坂下 恵理(さかした えり)
 


ニュースほっと関西 ホームページ

関西 NEWS WEB

 

 

えりの気象日記

もっと見る

ほっと関西ブログ

もっと見る

ニュースほっと関西 特集・リポート

もっと見る

関西 NEWS WEB

もっと見る