①砥石（京都・亀岡）

かつて、良質な石がとれることから、砥石づくりが盛んに行われていた京都府亀岡市。
800年の歴史の中で、ほとんど取り尽くされ、職人も減り、今ではただ一人残るだけに。その達人、土橋さんは毎日深い山に入り、希少な天然砥石を手で堀り、手で磨きます。その砥石で研いだ包丁を使えば切れ味だけでなく、料理の味までも変わるといわれるほどの魔法の砥石。2億5千万年前に堆積したという石に、達人の技が命を与えます。亀岡の名を世界にとどろかす宝です。

【番組で紹介した「砥石」を購入できる場所】

砥取家

住所：〒621-0231　京都府亀岡市東本梅町大内上条20

電話：0771-26-2545

◆2017年5月27日放送「すべていただく 深き山 深き恵み　～奈良・川上村～」より 

②杉の器（奈良・川上村）

奈良県川上村では、山の達人たちが何世代もかけて育ててきた「吉野杉」を使った器に出会いました。
器の重さはわずか40グラム、飲み口は実に1.5ミリという、驚異的な薄さです。刃を器用に動かしながら、究極の薄さに仕上げていく達人が小林さん。抜群の軽さと温かさ、優れた吸水性や保温性を持つ吉野杉で様々な器をつくっています。
吉野杉を育む、故郷の山への愛が生んだ、ずっと使い続けたい宝です。

【番組で紹介した「杉の器」を購入できる場所】

工房アップル・ジャック

住所：〒639−3541　奈良県吉野郡川上村東川1595

電話：090-5128-2151

営業時間：24時間営業　　定休日：なし

③明石焼専用の鍋（兵庫・明石）

兵庫県明石市の名物、明石焼き用の銅の鍋を手で叩いてつくる、ただ一人の達人、安福さん。１枚の銅板を経験とカンだけを頼りに、大きさも厚さも寸分の狂いもなく同じ形の穴に仕上げます。60年間、一日中しゃがみこんで銅を打ち続けてきた達人の鍋は、明石にある明石焼きの店の約７割が使っているといいます。達人の鍋だと、すべて均等に火が通り、きれいにふっくら焼き上がると評判の宝です。

【番組で紹介した「鍋」を購入できる場所】

ヤスフク明石焼工房

住所：〒673−0892　兵庫県明石市本町2-6-7

電話：078-911-2855

◆2016年10月1日放送「体よろこぶ健やか旅 ～奈良県宇陀市～」より

＜旅人＞大和田伸也さん&松居直美さん

④野鍛冶（奈良・宇陀市）

さまざまな作物が実る、奈良県宇陀市で、農家のみなさんを支えているのが野鍛冶の達人、福井さん。妻と２人、阿吽（あうん）の呼吸で、槌（つち）を打ち続けてきました。お客さんそれぞれに合わせて、長さ、幅、角度を仕上げるので、同じものは２つとない達人の農具。土も野菜の味までも良くなるという宝です。

◆2015年10月2日放送「ぬくもりいっぱい！秋の宝　～和歌山・有田～」より

＜旅人＞田中要次さん&光浦靖子さん

⑤シュロ（和歌山・有田川）

古くからシュロが栽培されてきた和歌山県有田川。そのシュロの皮の繊維から、多くの日用品が作られてきました。そのひとつが、タワシです。有田川のシュロで作ったタワシは、繊維が細かく、しなやかなので、洗い物の凸凹の中の汚れまでキレイにし、野菜などを傷つけず、汚れを落とします。山に感謝しながら、シュロの皮むきを続けてきた、西脇さん夫婦の技の結晶、とても役立つ宝です。

【番組で紹介した「タワシ」を購入できる場所】

高田耕造商店

住所：〒640-1173　和歌山県海南市椋木97-2

電話：073-487-1264