2020年05月20日 (水)
関西漁師列伝 最強の技!最高の味!
これまで実にたくさんの関西の地を巡り、知られざる魅力と伝統の味や技に心動かされてきた「えぇトコ」。
その中から、知恵と工夫を凝らし、海とともに生きる漁師が誇る、驚きの技と地元ならではの極上の美味を、再構成してご紹介します。
<旅人>山村紅葉さん&金子貴俊さん
①ヌタウナギ(京都・舞鶴)
広々とした砂浜に漁船が並ぶ野原という集落。1階が船のガレージになっている舟屋が今も残ります。
そんな野原で出会った、漁師歴50年の村上さんは、ヌタウナギという、なんとも奇妙で不思議な名前の生き物をとっています。エサのカツオを入れた筒を2日沈めて、ヌタウナギをおびき寄せる筒漁でねらいます。ヌタウナギの一番の特徴は、驚いたときに体から出すネバネバした粘膜。敵から身を守るため、出すと言われています。
とれたばかりのヌタウナギを炭火焼にして、ごちそうしてくれました。見た目は奇妙ですが、そのお味は、歯ごたえ抜群のホルモンのような味わい。噛むごとにお腹も心も満たされる最高の珍味に出会いました。
<旅人>内藤大助さん&スギちゃん
②トビウオ(兵庫・但馬海岸)
兵庫県香住、初夏の港で出会ったのは、頭に大きなライトをつけているトビウオ漁師の福島さん。
トビウオは、夏になると夜、産卵のため浅瀬にやってきます。海面にヘッドライトの強烈な光を当て、目が眩んだトビウオが水面に浮いてきたところを網ですくいます。
元気いっぱいのトビウオをすりつぶし、団子にした、つみれ汁をいただくことに。つみれから出る、極上のあごだしがなんとも言えない美味しさ。体と心の隅々まで幸せがしみわたる味でした。
◆2019年7月12日放送「熊野海道 神の海に幸が舞う! ~和歌山・三重~」より
<旅人>モト冬樹さん&コロッケさん
③アサヒガニ(和歌山)
和歌山太地の港で出会ったのは、太地の海を知り尽くした漁師、船江さん。夏に食べられるという、エイリアンのような見た目をする、珍しいカニを見せてくれました!その名もアサヒガニ。アサヒガニは横ではなく、前後に歩くのです。
アサヒガニを特別にゆでてもらい、ごちそうしていただきました!身がぎっしり詰まったアサヒガニのあまりの美味しさに旅人もビックリ。貴重な恵みがあふれる、太地の海に生きる人たちの豊かな心にふれました。
<旅人>勝野洋さん&芳本美代子さん
④小エビ(和歌山・古座川)
和歌山古座川、関西屈指の清流で見つけたのは、地元では、“小エビ”と呼ばれる清流の妖精。
夏になると毎日欠かさず、昔から伝わる方法で小エビをとっているという東さん。壁にそって移動する、小エビを誘いこむために、石で壁を作り、カゴの中まで導く「エビづけ」と呼ばれる漁法で小エビをとります。
そんな清流でとれた、小エビをふんだんに使った地元の定番料理、小エビの佃煮をごちそうに。小エビを食べると長生きできると昔から重宝されてきました。ここだけでしかいただけない、清流が生んだ夏のごちそうです。
<旅人>高畑淳子さん&鶴見辰吾さん
⑤びわ湖のアユ・天然ウナギ(滋賀・大津)
びわ湖の漁業の中心として昔から栄えてきた堅田の港で見つけたのは、びわ湖でとれた天然ウナギ!大きいものでは、1キロを超えるという、貴重なウナギを狙う漁師は、この道50年の村河さんです。
さらに、初夏のみしか見ることができない、びわ湖のアユ漁を見せてもらいました。漁をするのは、村河さんの息子さんです。船首につけた大きな網で、アユを一気にとる「沖すくい漁」。高さ3メートルの船上のやぐらにのぼり、地元で「まき」と呼ばれる、アユの群れを見つけ出します。まきを見つけたら猛スピードで近づき、船首の大きな網で一気にすくいとるのです。大迫力でダイナミックな漁法です。とれたばかりのアユは、天ぷらやお寿司でいただきました。
暮らしに潤いを与え、人々をうならせ続ける漁師と最高な味に出会いました。
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次回の放送もお楽しみに!!