2017年09月02日 (土)
漁師がふるまうウマイもん ~兵庫・但馬海岸~
今回は関西きっての漁師町、兵庫県の但馬海岸を旅します。
リアス式の複雑な海岸線は、多くの魚が住み着く絶好の漁場となっています。人々は豊かな海の獲物をとって暮らしてきました。そんな但馬の夏の海を、藤岡弘、さんと早見優さんが訪ね歩き、新鮮でウマイ幸をたっぷりと紹介します。
①白イカ
この道一筋70年のベテラン漁師が釣るのはイカの王様とも呼ばれる「白イカ」。今が旬の白イカ、もちろん味は格別。その身は大変デリケートなため、調理するまで手を触れずに生かしておくのが最高の味を堪能する秘密だそう。82歳のベテラン漁師が釣り上げる白イカは但馬が誇る宝物です。
②イガイ
昔ながらの漁村の風景が広がる入り江の漁村、相谷。ここは貝の宝庫!およそ10種類の貝が獲れ、この地の漁師しか知らない、とっておきのものもあります。中でも、地元で「イガイ」と呼ばれる貝はこの地の漁師、一番のオススメ。焼くと磯の香りが立ち込め、貝の身からのエキスがたっぷりと溢れ出します。
③梨
甘さが際立つ梨「新水」。
日持ちが悪いため産地だけでほとんどが消費される幻の梨です。8月に収穫を迎える新水は、夏の日差しと日本海からの潮風を浴びることで旨みが増すといいます。さらに冬に水揚げされる松葉ガニの甲羅を肥料にすることで健やかに育ち、甘みが凝縮するそう。この梨もまた、但馬の自慢です。
④岩ガキ
香住の漁港で獲れる天然岩ガキはまさに今が旬!生で食べても臭みがまったくなく、焼くとさらに旨みが引き立ち、風味が口の中いっぱいに広がります。そんな絶品岩ガキを獲る香住の漁師たちは、子供の頃から一緒に過ごしてきた仲間。どんな時でも互いに助け合ってきました。家族以上の固い絆で結ばれている漁師たちにとって、香住の岩ガキは胸を張って自慢できる宝物です。
⑤アユのなれ寿司
日本海に注ぎ込む矢田川は、アユの漁場として知られます。そのアユを使ったなれ寿司は、昔からこの地で代々伝えられてきた伝統の味。発酵食ならではの独特な味ですが、癖になる旨さなんだとか。但馬の川が与えてくれる最高の恵みです。
担当日記
関西の日本海側は、どこを訪れても凹凸の激しいリアス式海岸が続き、そのため冬は特に波が荒く、暮らすには大変な環境です。人々は、入り江のわずかな土地を見つけ、切り立った断崖の下で身を寄せ合うように生活してきました。 今回は、そんな海辺の集落のお話です。兵庫県香美町の海沿いに点在する漁村を訪ね歩き、旬の海の幸を堪能すると共に、故郷への愛着を伺う旅。香住や柴山などの港は、冬場の松葉ガニの本場として、その名に馴染みがある方も多いと思いますが、その周囲にも逞しく、誇りを持って海と向き合う人たちが暮らす村がありました。 相谷、鎧、安木、御崎、はじめておじゃました小さな漁村で出会った人々、そして彼らが捕らえた海からの贈りものは夏の日本海のごとく煌いていました。 但馬の漁師の皆さんはそんな自慢の海の幸を、今回の旅人、藤岡弘さん、と早見優さんをはじめスタッフに至るまでごちそうしてくださいました。皆さんがふるまってくださった秘密の味は、この地でないといただけない、故郷の宝です。 厳しい天候や不便を補って余りある豊かな恵み、それがあるからこそここに住む人たちは、故郷を離れず暮らしていけるのだと思います。目の前の海が与えてくれる豊かな恵みをいつも食べられる幸せ。 但馬の小さな漁村に行けば、その幸せをほんのちょっとだけ分けてもらえます。
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担当:吉村
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次回もお楽しみに!