〝番記者〟のつぶやき

2023年10月18日 (水)

オリ番のつぶやき「支えたのは大阪桐蔭のチームメート 森友哉選手」

豪快なフルスイングからのホームランに、ここぞの場面での勝負強さ。ファンが期待せずにはいられないバッターが森友哉選手です。パ・リーグ3連覇を果たしたオリックス打線を勝負強いバッティングでけん引できたのは、高校の同級生専属トレーナーの支えがありました

 

【専属トレーナーは同郷の同級生】

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森選手が全幅の信頼を寄せているのが久米健夫さん。今シーズンから専属トレーナーを務めています。

 

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「久米とは知り合ってから十何年とたっていて、よいときも悪いときも知ってくれている友人です」
「遠慮せず、何でも言い合える。すごくありがたい存在ですね」

 


【高校時代の2人 人命救助で表彰】

小学校の時から野球を通じて知り合いだったという2人。高校は強豪・大阪桐蔭に進みチームメートとなり、ポジションも同じキャッチャー。さらに出身地も同じ大阪・堺市でした。高校時代には登校中に駅のホームから線路に落下したお年寄りを救助して、JR西日本から表彰されたこともありました。
高校卒業後、森選手はプロ野球の世界へ、久米さんは大学卒業後、社会人野球で活躍しました。

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【会社を辞めてトレーナーに】

森選手は昨シーズン途中から「これまでなかった疲れを感じた」と言います。
そこで体を整えるアドバイスを与えてくれる人として頭に浮かんだのが久米さんでした
しかし、当時、久米さんはトレーナーを目指して猛勉強に励む日々。一度は誘いを断られましたが「大阪へついてきてほしい。そして一緒にスキルアップをしていこう。ともにこれから駆け上がろう」と声をかけました。この言葉を聞いて決心がついた久米さんは会社を辞め、森選手の専属トレーナーになることを決意しました。

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「まだまだ力がない中で、正直、不安があった。でもその言葉で心に火がついた。一度きりの人生なので挑戦したいと思い、この道を選びました」

 


【ポイントは“おなかへの意識”】

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久米さんが最初に指導したのは、体幹に力を入れることができる呼吸のしかたでした。
体幹に意識を向けるためには、腹部の筋力を使って深く呼吸をすることが必要だということです。
トレーニングでは、その呼吸をスムーズに行うために風船をくわえ、おなかから送り出した息で膨らませては縮ませる動作を繰り返しました

(久米さん)
「体幹にしっかりと力を入れることができると体のバランスが整って無駄な動きが少なくなり、腕力や脚力だけに頼らずに効率よくバットを振ることができる。例えばフルスイングしないと力が伝わらなかったのが、これを意識すると7割から8割の力でも強い打球を飛ばせるようになるんです」


こうした腹部の使い方から、新たなルーティーンも考え出しました。
森選手は今シーズンから打席に入る前や打席で、へその下のあたりを軽くたたいたうえで、深く息を吐き出しながら腹部を意識しています。ここで呼吸を整えながら久米さんと続けてきたトレーニングをイメージしていると言います。

(森友哉選手)
「腹部が使えると姿勢など体のバランスがよくなり、変な力みが無くなる。打席にフレッシュな気持ちで入れて集中することができます。足を上げてタイミングをとった時に、頭がぶれることが減った。軸でバットをしっかり振れるイメージになりました」

 


【今シーズンは】

こうして今シーズンの成績は、打率が2割9分4厘でリーグ4位となりました。
ホームランは18本、打点は64をマークし、いずれもチームトップ。さらに今シーズンで打点を挙げた試合のうち、実に4割近くが決勝打でした。



【2人で目指す日本一!】

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10年来の友と迎えるクライマックスシリーズファイナルステージ。森選手は西武で2回リーグ優勝を経験したものの、いずれもクライマックスシリーズで敗退し、日本シリーズに進むことができませんでした。“3度目の正直”だというポストシーズンに初めての日本一を目指して2人で挑む決意です。

 

(久米さん)
「やっぱり野球に取り組む姿勢っていうか、うまくなるために必要なことをどんどんやって継続する力があるので、いつもそこのすごさを感じています。ことしの目標に“日本一のキャッチャー”を掲げているので、日本一になってもらうために準備をしていきたい」

 

(森選手)
「久米からは常々『まだまだ先がある。日本一を目指してもう1回気持ち入れて』と言われています。クライマックスシリーズや日本シリーズだから特別という感覚ではなく、いつもどおり試合に臨めたら必然的に勝てると思います。変なプレッシャーを感じずに戦い抜きたい」   

 

 

 

 

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(オリ番記者:山崎航)

 

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