2021年11月05日 (金)
虎番のつぶやき ~阪神・矢野燿大監督 自分たちの野球で勝ち上がる~
悔しさはなかなかなくならない・・・。
阪神の矢野監督は、2位に終わったレギュラーシーズンをこう振り返った。
6日から始まるクライマックスシリーズ。この苦い経験を糧に逆襲を誓う。
【わずかの差で敗者に・・・】
阪神は今シーズン、スタートダッシュに成功し、6月に2位に最大7ゲームの差をつける快進撃を見せた。
16年ぶりの優勝への期待が大きく膨らんだが、夏場に失速する。
さらに、ヤクルトが怒とうの追い上げを見せ、9月には首位を譲った。
最終盤、粘り強い戦いを見せたものの最後は力尽きた。
ヤクルトとの最終的なゲーム差は「0」、ほんのわずかな勝率の差で敗者となった。
<矢野監督>
「わずかな差ということでより責任を感じる。自分の考えや、さい配で変えられた部分があったかもしれない。チームは発展途上なので、この悔しさを成長に結びつけていきたい」
【ルーキーの活躍に手応え】
それでも矢野監督にとっては、チームの成長を感じたシーズンとなった。
特に目立ったのがルーキーの活躍だ。
ドラフト1位の佐藤輝明選手は、チームトップのホームラン24本を打った。
ドラフト2位の伊藤将司投手は、新人の左ピッチャーとしては江夏豊さん以来、54年ぶりのふた桁勝利となる10勝をあげた。
さらにドラフト6位の中野拓夢選手は、盗塁王を獲得。
矢野監督も「ルーキーがこれだけがんばってくれたからこそ、今シーズンの順位がある」とその活躍を認める。
【いざ短期決戦!油断なし】
クライマックスシリーズでは、まず、ファーストステージで宿敵、巨人を甲子園球場に迎える。
レギュラーシーズンでは13勝9敗3引き分けと14年ぶりに勝ち越した。
しかし、矢野監督に油断はない。
「僕らが2位だったとか勝ち越したとか関係ないのが短期決戦だ」と気を引き締める。
そして、これまでどおり「全員が主人公となって、全員の力で勝つこと」をテーマに掲げて、日本一を目指す戦いにその歩みを進めようとしている。
<矢野監督>
「みんなで一丸となってつなぐ野球は巨人に負けない部分があることは自信を持っている。短期決戦の中で自分たちの野球をやりきった結果、しっかり勝つところを見せていきたい」
(虎番記者:足立隆門)