2021年04月12日 (月)
オリ番のつぶやき 2年目の宮城大弥投手 躍進の秘けつは
(成績は4月11日時点)
3月26日に開幕した今シーズン。
オリックスの先発陣を引っ張るのが高校卒業2年目の19歳、宮城大弥投手です。
ことしは初めての開幕ローテーション入りを果たし、いきなり開幕から2連勝しました。
その躍進の秘けつに迫りました。
「純粋にうれしいです。これからも勝ってチームに貢献していきたい。」
宮城投手は3月27日の開幕2戦目にシーズン初先発。7回2失点の好投でチームにシーズン初勝利をもたらしました。
この試合で成長した姿をみせたのが、昨シーズンのホームラン王、西武の山川穂高選手との対戦でした。4回の打席で、ストレートやスライダーを交えて山川選手を追い込み、最後は緩いカーブで三振を奪いました。
「マウンドに上がる前は緊張しましたし、大丈夫かなと思う場面もありましたが、まっすぐも強さがあって、変化球も緩急をつけて自分らしい投球ができました。」
好投をみせている今シーズンの宮城投手。昨シーズンとの違いは腕の振りにあります。
NHKプロ野球解説の梨田昌孝さんは「去年は変化球を投げるときに腕の振りが緩んでいて球種を絞られていたが、今シーズンは、ストレートでも変化球でも、腕の振りがほぼ一緒になって、打ちづらくなっている」と指摘します。
ストレートとスライダーを軸に投球を組み立てる宮城投手にとって、球種を絞られなくなったことで、バッターとの駆け引きで優位に立つことができるようになりました。
さらに、中嶋監督のアドバイスで100キロ前後の緩いカーブを身につけて、緩急に磨きをかけました。140キロ台のストレートに、100キロ前後のカーブを交えて50キロ近くの球速差を生み出し、バッターを手玉にとります。
「フォームや腕の振りでバレないように自信を持って投げています。投球のミスを少なくすれば、バッターを抑えることもできるとわかりました。」
宮城投手は4月4日の楽天戦でも8回無失点の好投。楽天のドラフト1位ルーキー、早川隆久投手との投げ合いを制して、チームの連敗を「2」で止めました。
試合後のインタビューでは、マウンドでの堂々とした姿とは一転、はにかみながら質問に答え、19歳のあどけなさをのぞかせました。
「絶対に点を取られたくないと思いながら、自分のリズムで投げられました。チームに貢献できることはうれしいので、これからももっと頑張ります。」
今シーズンは新人王の資格もある宮城投手。
オリックスでは13年ぶりとなる新人王に輝くことができるのかにも、注目したいと思います。
(オリ番記者:伊東健)