2018年10月12日 (金)
金閣寺に義満時代の池の跡

京都の金閣寺で行われた発掘調査で、室町幕府の三代将軍、足利義満の時代に造られたとみられる池の跡や建物が見つかり、義満の権勢を示す発見としても注目されています。
発見があったのは京都市北区の金閣寺の境内で、金閣がほとりに建つ「鏡湖池」の南側にあるくぼ地の一帯です。
土を盛り上げた堤のようなもので囲われていて、京都市埋蔵文化財研究所がおよそ2年にわたり調査した結果、くぼ地が義満の時代に造成された池の跡とみられることがわかりました。
くぼ地には水を張った形跡がなく、義満の死去など何らかの理由で完成しなかったとみられています。
また、堤のようなものの上では30平方メートルほどの建物の跡も見つかりました。金閣寺は、義満が邸宅を構え政治の拠点を置いた場所で、現存する物以外にも池や建物があったことを示す今回の調査結果は、義満の権勢を示す発見としても注目されています。
京都市埋蔵文化財研究所の南孝雄 調査課長は「従来よりスケールの大きな形で義満の時代のこの地の様子を考えていかなければならないと思う」と話しています。
今回の調査結果は13日から京都市上京区の京都市考古資料館で紹介されます。