STOP! 子ども虐待

2018年11月15日 (木)

密着!児童相談所 一時保護のその後

児童相談所が子どもたちの安全を確保するために行う「一時保護」。今回は「保護された子どもたちのその後」についてです。

 

「施設?親に返す?現場の葛藤」


大阪府内の児童相談所です。ここでは2日に1件のペースで虐待を受けた疑いのある子どもが一時保護されています。

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この日、職員が向かったのは、一時保護された子どもたちが過ごす専用の施設。安全を確保するため、場所は一切、公表されていません。

取材の前日、小学生が緊急に保護され、ここで一夜をすごしました。しかし、施設に空きがないため、別の受け入れ先を探すことになったのです。

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大阪府にある専用の施設の定員は206人。これに対して年間に保護される子どもはのべ2000人以上。

子どもたちは恒常的に別の福祉施設などに振り分けられている状態です。

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保護したあとの対応にも難しさがあります。一時保護できるのは原則2か月まで。

この日、開かれていたのは、父親からの虐待で保護された小学生を親元に戻すかどうかについて話し合う会議です。

担当のケースワーカー:「早く母親と面会したいと子ども本人はずっと言っていて、『早く帰りたい』というのもずっと言っている」

子ども本人と母親は家に帰ることを強く希望しています。

しかし、担当のケースワーカーからは懸念の声が上がりました。

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担当のケースワーカー:「本来だったら入所でケアしていくことがベストなんやっていう提案をして、ただお母さんは入所をさせるつもりがなく動いている」

この小学生の場合、心のケアを優先して入所を続けた方がいいというのが現場の意見でした。 

上司:「実際に在宅で、本人の治療(心のケア)はどういう風に、誰がやっていくの?」

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別の職員:「在宅で治療は難しいと思う」

上司:「施設は施設で、子ども本人が生活しようと思えるのか」

 この日、結論は出ませんでしたが、原則2か月の期間の間には対応を決めなければなりません。

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会議に参加した上司:「なんでも親や子どもの権利を制限できるわけではなく、常にその妥当性を考えながらやらないといけない。子ども自身は心のケアの必要性については気づいてないと思う。一方で、子どもが施設に適応できない可能性もあり、子どもにとって何が本当の利益になるのか、悩ましい」

 

関係機関は連携を


一時保護された子どもたちは、再び虐待のおそれがあるなどの理由で帰れない場合、児童養護施設や乳児院などに入所することになります。最近は里親に預けられるケースも増えています。

一方、全国的にみると一時保護された子どもの半数は親元に帰っています。ただ、親元に戻ったあと、深刻な事件に至ったケースもあります。

こうしたことを防ぐために、児童相談所や自治体など関係機関がさらに連携を深め、見守りを続けていくことが求められています。

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各地の児童相談所は、親からの相談も受け付けています。
番号は局番無しの「189」。「いちはやく」となっています。

「STOP子ども虐待」では今後も、虐待についてお伝えしていきます。

 

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