STOP! 子ども虐待

2018年05月09日 (水)

私虐待していました

stop_1_og.jpgキャンペーンの1回目は、かつて子どもに虐待を繰り返していたという女性に焦点をあてます。

どうして子どもに手をあげるようになったのか、なぜ、虐待を防ぐことができないのか、当事者だった女性の告白から考えます。

3年前まで虐待していました


大阪府内に住む40代のケイコさん(仮名)です。今は2人の子どもと一緒に暮らしています。

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記 者:「どんなママ?」

 
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子ども:「(ママは)あんま怒んなくて、やさしい。」

 
 しかし、ケイコさんは3年前まで、子どもたちに暴力を振るう「虐待」をしていました。

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ケイコさん:「殴ったり、たたいたり、ほったらかしたり、蹴ったり。ずっとわめいて、私が死ぬとかママが死ぬ、死んでやるみたいな。包丁を持ったり・・・。」

 

「めっちゃいいお母さんになるつもりだった」


結婚してすぐに最初の子どもを出産したケイコさん。当初は、自分が虐待をするとは思ってもいませんでした。

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ケイコさん:「めっちゃいいお母さんになるつもりだったし、できると思っていたんですけど。」

 
現実は違いました。泣き止まない、言うことを聞かない。思い通りに行かない子育てに、ケイコさんは悩みを深めていきました。

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ケイコさん:「全く子どもに声をかけられなくって。(子どもが自分に)にこって笑ってきたら、笑わんといてってにらみ返していました。もう1歳2歳の時から」

 
実は、ケイコさんは幼い頃から、母親が父親に殴られる姿を見せられてきました。両親から愛されているという実感を持てず、自分の子どもに対してもどう接していいのか分かりませんでした。

追い打ちをかけたのが、夫から「子どもの育て方が悪い」と激しく叱責されたことでした。

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「自分が苦しいのは子どものせいだ」


「自分が苦しいのは子どものせいだ」。ケイコさんはいつの間にか子どもたちに手をあげるようになっていました。

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ケイコさん:「(子どもに対して)まだ世話させる気かって。病気したときとかもパニックで。こんなにやってるのにまだママに迷惑かけるつもりかって。」

 
夫と離れて暮らし始めてからも、虐待をやめることができませんでした。ついに子どもは児童相談所に保護され、連れて行かれました。誰からも助けてもらえない、ケイコさんは、追い詰められていったと言います。

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ケイコさん:「3人で死んで新聞に載ったらかわいそうな人がいたもんだって、やっと私が見てもらえるかなって思ってここまでつらい人が居るんだよって言うのを死んだら誰かが分かってくれるのかなって。」

 

「誰か助けて」


転機になったのは、ケイコさんが女性を支援する団体に送った1通のメールでした。

「誰か助けて」。素直な気持ちを書いて送ったのです。

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ケイコさん:「誰も助けてくれないから、こんなメールもほったらかされるんだろうなって諦めていたら、夜中12時半くらいにすぐに返事が来て。すごいびっくりして。やっと私の話を聞いてくれる人がいるのかなみたいな。」


それから3年、支援団体からのサポートでケイコさんが子どもに手をあげることは無くなりました。ようやく当時の自分を振り返ることができるようになったといいます。

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ケイコさん:「(虐待しているときは)自分自身がすごくさびしかった。私は子どもに頼って、助けてくれって子どもにあたって、誰かに助けを求めていたということに気づきました。」


今は子どもと一緒にいる時間は、かけがえのないものになっています。

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ケイコさん:「ぎゅっとしたらすごい嬉しいんだ。私も(親から)ぎゅっとしてもらいたかったなって思って。心がこもったぎゅーは通じるんだなって。今は(子どもは)宝物やねんなって。すごいずっと考えているし、それはいいことなんやなと。」



絶対どこかに助けてくれる人がいる


「誰も助けてくれない」。かつての自分のように悩む母親はほかにもいると感じています。

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ケイコさん:「自分が悪いとは思わないで欲しいです。本当に自分1人が悪いわけじゃないんです。お母さん、しんどくても絶対どこかには助けてくれる人がいるから、本当に諦めないでいてほしいです。」

 
虐待の原因はひとつではありません。ただ、親自身が大きな悩みを抱えているケースは少なくないとされています。悩みを抱えた親が相談できる場所が必要です。全国の児童相談所ではこうした親からの相談も受け付けているということです。

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  番号は局番無しの「189」。「いちはやく」となっています。

「STOP子ども虐待」では今後も、虐待についてお伝えしていきます。

 

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